<2024/4/22(月)>ハンドレビュー
<前置き>
よりスキルアップにつながるハンドレビューの在り方は、相手プレイヤーが「バランスの取れたプレイ」からどの程度逸脱したプレイをしているかの仮説を振り返り、その仮説に対して均衡が取れたプレーができていたかを検証することです。
でも、各シチュエーションにおける「バランスの取れたプレイ」がわからなければ、相手の逸脱の程度の仮説を立てられないですし、それに対してバランスの取れたプレイはできません。
そのため、ここでは①対象のシチュエーションにおいて「バランスの取れたプレイ」をする相手に対する「バランスの取れたプレイ」を知ること、②そのプレイがバランスが取れている理由を理解すること、の2点を目的にハンドレビューを実施します。
①バランスの取れたプレイの判断はSnowieの結果を採用し、②バランスが取れている理由はSnowieのRangeAdviceの結果を頻度ベース戦略の視点から筆者が考察します。
本日レビューするハンド
フラッシュドローでのフロップのフォールドが期待値を大きく損なった模様。その理由を確認していく。
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フロップ
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ボードテクスチャ
Qハイでストレートドローなしのツートーン。動的なボード。
アクション
3way。BBのポットオーバーベットに対してオープナーのCOがフォールド。ヘッズアップになるもフラッシュドローでフォールド。
結果判定
J♣️9♣️はプリフロのコールレンジにそもそもないが、一番近いJ♣️T♣️ではオールイン100%。フラドロはすべてオールイン。
ハンドレンジ確認
▼相手のハンドレンジ
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<頻度>
100%チェック。その状況でポットオーバーのドンクを打ってきている。
<考察>
ここでドンクを打つ理由は、フラッシュをひかれたくないからターンカードを見たくない可能性。もしくはそれを装ったナッツフラドロでのブラフ。
<ベット構成(予想)>
・バリュー:7セット、4セット、A♣️+Q、トップヒット
・ブラフ:フラドロ
▼自分のハンドレンジ
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<頻度>
約60%フォールド。コールよりもオールイン頻度が高く、23%でオールイン。(そもそもSBは基本3ベット参加なので、SBからのコールレンジは極端に狭い)
<レイズ構成>
・バリュー:セットで40%
・ブラフ:フラドロ
<コール構成>
・バリュー:トップヒット、セット
<フォールド構成>
・クズ手
考察・学び まとめ
<確認したアクションがバランスが取れていなかった理由の考察>
ポットオーバードンクだからといってこのシチュエーションでフラドロを降りたら、頻度の観点から降りすぎになってしまう(常にポットオーバーを打つことを正当化していまう)。
ただ基本的に相手のレンジにはブラフにすら負けているので、相手のフラドロのブラフを降ろしにいくためのブラフオールイン一択になっている。
<学び>
・プリフロレンジが崩れると後がすべて崩れる。ちゃんと覚えることが大切。SBは基本3ベット参加。
・個別のシチュエーションにおいて合理的にフォールドすべきと考えた時でも、プレイ全体を通して頻度を守ることを優先して意思決定を行う。(これができなければいつまでもフィッシュ)