タガメが田んぼに帰ってきた!
ミニチュア作家のいわなり ちさとです。
紹介した作品は販売します。お気軽にお問い合わせください。
私の次男は小さい時から虫が大好き。
夏休みなんかは虫網を持って日がな一日外で過ごしていました。
そんな彼はどんどんマニアックになっていき、小学校が終わるころには水棲昆虫に興味を持つようになっていました。
タガメを飼いたいと言い出したのもこのころ。
タガメとはなんぞや?
タガメは絶滅危惧種になっていて、販売目的の飼育は禁止されています。
私はきっと熱が冷めるだろうと思って、自分で飼い方や飼っている人を探してみなさいと言って知らん顔していました。彼のタガメを飼いたいという思いが一過性のものならあっという間に冷めてしまうのを知っていたからです。
ところが、タガメに関しては冷めることなく、ネットで関西のブリーダーさんを見つけ、ここから買うことができると言ってきました。
聞けば生餌がいるとのこと。
メダカやオタマジャクシやらを生きたまま与えるというのは簡単なことではないので、次は餌をどうするかと考えさせました。
自分で獲ってくると言い張るので、誕生日プレゼントとして買いました。
つがいで8000円くらいしたかなぁ?
熱心に飼って、卵が生まれ、幼虫になり、何度も脱皮する様子を見せてもらいました。
中学2年の時には地元のフリーペーパーに取材してもらったこともあります。
この経験がきっかけでタガメが生息できる田んぼを取り戻したいと農業に進みました。
有機農業とは言い切れないけれど、低農薬でコメ作りをしています。
地元の酒蔵王禄さんのお米も作っています。
勤めだして9年くらい?
とうとう、田んぼでタガメを見つけてきました!
これが一匹目。
感激してラインで画像を送ってきました。親子でいろいろ経験したので、彼の喜びは私が一番わかります。
そして、昨日は二匹目をゲット。
タガメのいる田んぼを夢見ていた彼の願いは17年目にしてかないました。
すばらしいことだと思います。
もちろん、大切に飼います。販売なんてもってのほか。
低農薬の稲を作り続けているうちにタガメを見つけることができたのは神様からのご褒美なのでしょう。
今年も真っ黒に日焼けし、毎日早起きして仕事に行っています。
一人暮らししているので、たまにご飯を食べさせるくらいのお助けしかしていない母です。
タガメは産卵したあと、背中に黄色い卵をいっぱい背負います。そして、生まれる時は一気に子が出てきて水に落ちていきます。
どんどん減っていきますが、生まれた時は壮観です。
そばにいて、いい経験をさせてもらいました。苦手な人には恐怖かもしれませんが、、、
生き物の成長を観察し、育てるというのは根気がいり、難しいことですが、彼にとってはなににも増して幸せな時間を過ごすということです。
こういう生き方を選んでくれてよかったなぁと今思っています。
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