DXロボユニバースって何?『vol.3 ゴーカイオー』で理解を深めよう【DXROBO UNIVERSE】
発売日:2024/12/28
価格:5280円
DXロボユニバースってどんなシリーズ?考えてみました!(情報量ゼロ系ブログ)
…という話は後述で。
『DXROBO UNIVERSE』初報で公開されていたラインナップの最後のひとつが昨年末に豪快に発売。
箱側面に同じ構図のロボ画像とナンバリングがデザインされており、パッケージを並べていくモチベーションがある。
セット内容は以下の通り。
基本的に各マシンごとに梱包されている。一部別パーツを組み立てて、それぞれのマシンが完成。
ゴーカイオー
まずは商品単体でのギミックを見ていく。
ゴーカイマシン
まずはゴーカイガレオン。胴体のガワ部分の成型色は全て赤色で構成されているため、ガレオン天面の黒色と金色は全面的に塗装で再現されている。
金塗装の発色がかなり良い。ガワがほぼ1パーツで構成されているため、実はコアフレームを抜いてもメカとして成立する。
次は4機のゴーカイマシンをまとめて紹介する。左からゴーカイレーサー、ゴーカイジェット、ゴーカイトレーラー、ゴーカイマリン。
レーサーについては4輪が回転するためコロ走行が可能。トレーラーとマリンのそれぞれの固有カラーは全て塗装で再現している。
実は、これまでのDXロボユニバースの女性メンバーメカの色は全て塗装で表現されている。
理由としては、女性メンバーのメカはロボを構成する割合が小さいことが多いためだと考えられる。玩具を作る際のパーツ量が少ないため、そのメンバーカラー単体でランナーを造ることが難しく成型色での色分けができない。その結果、全面的な塗装という力業で解決しているのではないか。
パーツをよく見てみると、成型色と塗装の境目を観察できる。肉抜きの内側まで塗装を飛ばしている豪快さが面白い。
塗装のリソースは主に成型色不足を補うために費やされている印象がある。そのためパッと見では色分けが少ないように感じてしまうが、よく観察してみると意外と塗装量があることに気付く。
海賊合体
完成!ゴーカイオー!
改めて実感するゴーカイオーのデザインのカッコ良さ。ガレオン船頭が変形した巨大な肩アーマーが特に良いアクセントになっている。
ユニバース素体は腕の可動にある程度融通が利くため、二刀流のゴーカイケンをカッコ良く構えられる。
DXロボユニバースのゴーカイオーは、とにかくロボ形態の見映えが良い。
まずは足元から。ジョイントに注目してみると、少しいびつな形をしていることが分かる。
トッキュウオーも同様だったが、足首が少し外側に傾くようになっている。これにより、より自然な素立ちポーズになる。
さらに脚や腕を見ていくと、くびれのある造形をしている。
右腕の砲身もより長くなっている。
何より目立つのが、胴体部分の一段細くなったウエスト。各部で引き締められたようなシルエットになっている。
帆を飛び出している胸部の海賊マークも特徴的。『ゴーカイジャー』の象徴とも言えるアイコンが大きく主張しておりカッコいい。
シルエットやデザインの各部でメリハリが利いた、外連味のあるデザインがDXロボユニバース版ゴーカイオーの特徴である。
ちなみに、ゴーカイオーのギミックの要であった背中の舵輪も、別パーツのリブ造形という形で再現されている。
カスタマイズ
ここからはDXロボユニバースの共通素体を活かした組み換え遊びを試していく。
まずはシンプルに腕交換。
トッキュウジャーとゴーカイジャーのメンバーカラーが同じであるため親和性が生まれている。
ここでひとつポイントがある。トッキュウオーの縦に飛び出した肩とゴーカイガレオンの船頭は見るからに相性が悪く、実際そのままでは干渉して取り付けられない。
だが、コアフレームの仕様を活かせば「胴体アーマーを一段前に伸ばす」みたいなテクニックで問題なく取り付けることができる。
重心が前に寄るので、背中にカウンターウエイトとして別ロボのパーツを取り付けている。
さらに、胸部のジョイントを活かせば、当時のDXゴーカイオーのような「胸部から歴代戦隊ロボの力が飛び出したような合体」風の遊びもできる。
トッキュウゴーカイオーに…
ゴーオンゴーカイオー!
…はこっちの方が近いかもしれない。
そしてブンブンゴーカイオー!
ビュンビュンマッハーロボの腕パーツのおかげで、DXロボユニバースで登場する戦隊ロボは全てブンブンカーを装備できることになる。
そして合体ロボを手にした者が必ず通る道が、パーツを余すことなく用いた全合体への挑戦。
トッキュウオーとの2体合体や…
ラインナップ総動員の3体合体!
実際に遊んでみて感じたのが、今回のゴーカイオーの組み換えの上での難しさ。
1つ目の要因が、胴体を担当するゴーカイガレオンのガワがワンパーツで成立していること。
胴体を分割しての組み換えが不可能であるため、パーツの使い道はある程度固定されてしまう。
2つ目の要因は、ジョイントの仕様が左右対称でないこと。
右腕は拳が独立しているが、左腕はガワ部分に付随している。足も同様に、右足先は独立しているが、左足先はガワに合体している。特に足が難しく、足先だけを換装するような遊び方ができなくなっている。
他のラインナップについても多かれ少なかれこの問題はあり、アーマーの形状が干渉しあって合体できないというパターンは良く起こる。
DXロボユニバースの商品ページやTwitter, Youtubeなどの宣伝投稿では、大抵この組み換え遊びが推されているが、先述のように完全に組み換えに対応しているわけではない。
ここから先は『DXロボユニバースとは?』という話に入っていくが、おそらくこのシリーズは「戦隊ロボを組み換えて遊ぶためのシリーズ」を意図して設計されたわけではないはずだ。
組み換え遊びは共通フレーム仕様の副産物として生まれたもので、結果的に商品のアピールポイントの1つになったものだと思われる。
つまり順序が逆で、「組み換え遊びをさせたい!→設計」ではなく「設計→組み換え遊びもできる!」という順番であったと推察できる。
では、コンセプトの設計思想の根底にあるものは何か?
DXROBO UNIVERSEとは
前提として、ラインナップはまだ3点(発売日で言えば2回)しかないので、今の段階で答えを出すことは難しい。
現時点でのラインナップから共通点を見出だすと、全てウエストが狭まったような砂時計型のシルエットをしている。
意図してデザインされているわけではなく(それもあるかもしれないが)、コアフレームに沿ってデザインしているので必然的にこのようなシルエットに収束するということだと思われる。
「歴代の戦隊ロボを同じようなシルエットで並べられる」というのが、現状でのDXロボユニバースの認識だ。
ところで、次回作の『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』は50番目の戦隊として戦隊アニバーサリー要素を押し出している。
公開されたHPの内容や、キービジュアルの歴代戦隊が描かれた指輪「センタイリング」などから、過去の戦隊の要素が密接に絡んでくることが予想される。
それでは、DXロボユニバースはこれに合わせた企画だったと考えられるのではないか?
新戦隊の情報解禁によって、DXロボユニバースという存在の意味が少し紐解かれたように感じる。
このシリーズの魅力
DXロボユニバースの魅力の1つは、歴代戦隊の1号ロボがどんどんラインナップされていくところである。
当時のDXロボと比較して、ギミック量やデザインなどの違いから当時品の再販を提案する声も多いが、そもそも通常のDX戦隊ロボとDXロボユニバースでは、「通常は年に1回発売されるものが短期間でリリースされている」という点で前提条件が異なっている(そもそも開発側でも「当時のDX玩具を再販する」という発想は既に挙がっているはずである)。
また、戦隊1号ロボはその一年間で展開するアイテムやDX玩具の存在を前提としたギミックをしていることが多く、それ単品だけを再販しても100%の魅力を引き出せなくて旨味が少ないと考えたのではないか。
さらに、仮に過去の戦隊ロボがそのまま再販されたとして、DXロボユニバースでは同じコストで2体分並べられるという優位性もある。
単品で完結しているDXロボであれば値段分のプレイバリューが見込めるため再販もアリかもしれないが、連動要素が強いもの(単品では薄味)はそのままでは値段分のプレイバリューが見込めないため、DXロボユニバース化で単品価格を下げる方が有効と言える。
おわり
前回のDXロボユニバースの記事で触れたように、DX玩具のジョイントのパチッとした感触も本シリーズの魅力のひとつである。
普段から合体シーンを動画で載せているのは、このDX特有の感触を伝えたいという意図もある。
過去の戦隊ロボが、DX玩具のパチッとした感触を受け継ぎつつ復刻され、安価(執筆時点ではAmazonで3000円台)で購入できるのが現時点での『DXROBO UNIVERSE』の魅力である。
ラインナップが進んでいけば、DXロボユニバースへの理解も深まっていくかもしれない。シリーズの今後の展開に期待したい。
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