じゃがりこクレーンとピザーラポリスモーターサイクルの3つの『アリエナイ』【ユニトロボーン】
発売日:2024/11/30
価格:各3850円
まだまだ続く!ユニトロボーン!
身近なものを脈絡なく合体させてロボにしてしまうというコンセプトで始まり、目立ったメディア展開は無いものの、一定の需要に支えられて数ヵ月おきに新商品をリリースしているユニトロボーン。今回、その勢いは衰えるどころか、新要素を引っ提げた新型機を2体一気に登場させた。
これまでのユニトロボーンには、『複数のジョイントを持ったユニットによる3体以上の合体』という特殊個体が居たが、今回のユニトロボーンはそれらとも違う全く新しい機能を有している。
アリエナイコラボ
まずはユニトロユニット状態をそれぞれチェック。ビークルモチーフのクレーンとポリスモーターサイクルから。
クレーンは6輪が全て回転。ポリスモーターサイクルは前後の2輪が両方回転。どちらもコロ走行が可能。
クレーン部分は上下可動と伸縮が可能なため、クレーン車らしい遊び方ができる。
ポリスモーターサイクルについては、少しハンドル位置が低いが可動フィギュアを搭乗させることも可能。
アーツサイズだと少し大きめ。もう少し小型のフィギュアだと相性が良いかもしれない。
クレーンの可動にバイクの搭乗と、どちらも各ビークルの個性に沿った遊び方ができ、ユニット単品でもミニカーとしての遊び応えがしっかりと充実している。
次は本商品の目玉ユニットであるじゃがりことピザーラ。
見ての通り、モチーフはもちろんカルビーのじゃがりことピザーラのピザ。どちらも企業コラボによって生まれたユニットである。
せっかくなので、じゃがりこについては本物も買ってきて比較。本家じゃがりこのパッケージのデザインをそのまま使っているため、再現度はかなり高い(本家が期間限定パッケージになっているためちょっと違う)。
じゃがりことピザーラはどちらも蓋を開けることができ、しっかりデザインされた中身も見ることができる。
じゃがりこは立体造形の上に黄色の塗装、ピザーラは黄色の塗装の上にシールでの再現になっている。
よく見ると、いつものバンダイ/プレックスのコピーライトマークに加え、『©️Calbee』や『©️PIZZA-LA』の表記が入っている。
今回の企業コラボにより、よく知る食べ物が玩具になるという驚くべきことが起こっているが、実は過去にモスバーガーやスシローとコラボしたユニットが登場した前例があるため、そこまで有り得ないことでもない。
一方で、じゃがりこユニットには「初のひらがな名称ユニット」というアリエナイ性質がある。ユニトロボーンの名称には全てカタカナ表記という共通点があり、富士山や名古屋城などの日本語固有名詞が「マウントフジ」や「ナゴヤキャッスル」というように変更されていたり、「新幹線→ハイスピードトレイン」や「白バイ→ポリスモーターサイクル」のように聞き馴染みのない呼び方になっていたりする。その中で、「じゃがりこ」は企業の固有名詞であるためにカタカナ化ルールを逃れ、現状唯一のひらがな名称ユニットとして爆誕している。
アリエナイ合体
まずは各商品セット内で完結する基本の合体から。「じゃがりこ」と「クレーン」でアリエナイ合体!
さらに続けて「ピザーラ」と「ポリスモーターサイクル」でアリエナイ合体!
完成!
じゃがりこクレーン!
ピザーラポリスモーターサイクル!
後述する特性上、じゃがりことピザーラの瞬間変形はほとんど無いのが特徴的。特にピザーラに関しては、伸びた頭が腕のロックを押し開けるようになっており、こじ開けるという表現の方が近い。
ちなみに、ピザーラの頭頂部は硬いバネで沈み込むようになっており、これによってピザーラユニットを手で押さえたまま合体させても問題なくジョイントするようになっている。
じゃがりこクレーンの装備は、両腕のじゃがりこ型ガトリングと腰のキャノン。射撃特化の武装ではあるが、公式設定では何故か遠近両用のように書かれている。
ピザーラポリスモーターサイクルの武器は両腕のピザクロー。射撃型のじゃがりこクレーンとは対照的な近接型。ピザとバイクにちなんだ、冷めないうちに決着をつけるスピードタイプという設定が洒落ている。
少しだけなら腕を動かすことができ、ちょっとした表情付けが可能。
上半身のアップ。胸部にはそれぞれのコラボ元の名前が入っている。
じゃがりこクレーンの頭部はキリンをモチーフとしている。
ピザーラポリスモーターサイクルの額には一切れのピザが張り付いている。
2体を並べると、遠距離型と近距離型でバランスがいい。また、どちらもロボのデザインとしてはかなりカッコ良く仕上がっている。
アリエナイ変形
ここからはじゃがりこクレーンとピザーラポリスモーターサイクルの本命ギミック。
じゃがりこユニットとピザーラユニットはこれまでのユニトロボーンには無い機能が搭載されており、なんと上半身だけでなく下半身にも変形することが可能という2way仕様。
自動変形がほぼゼロだったのは、上半身と下半身の2段変形を両立するためである。
これによって、今回発売した「じゃがりこ」と「ピザーラ」の企業コラボレーション合体が実現する。
完成!じゃがりこピザーラ!
さらに上下を反転させてフォームチェンジ!
完成!ピザーラじゃがりこ!
戦況に応じて遠距離型のじゃがりこサイドと近距離型のピザーラサイドを入れ替え、臨機応変に戦える。
1体のユニトロボーンが、合体したまま別形態に変形できるのはおそらく今回が初である。
おわり
これまでのユニトロボーンの歴史で最初に変革が起こったのは『3体合体』という概念の登場。ジョイントを2つ持ったユニットが登場し、それを間に挟むことで合体数を+1できるようになった。
次に革命的だったのが『マシマシジョイント』の発明。3つのジョイントを持ったユニットの登場により、オリジナル合体の幅が格段に広がった。2ジョイントでは"延長"の域に留まっていたが、3ジョイントでは"分岐"が可能になり、この1つの差で自由度は全く異なる(延長コードと電源タップの違いをイメージすると分かりやすい)。
そして今回、『2通りの変形』という全く新しい概念が登場した。この性質が今後の商品にも含まれてくるかどうかは分からないが、ユニトロボーンに新しい遊び方が1つ生まれたように感じた。現状では、単体変形可能なユニトロボーンの組み合わせはじゃがりこピザーラ/ピザーラじゃがりこしか存在しないが、もし今後2wayユニットの数が増えれば、より多くの多段変形ロボのバリエーションを生み出すことができ、夢が広がる。
今回の記事では2種買いを前提とした魅力の紹介になってしまったが、当然1体のユニトロボーンとして見てもしっかりカッコいいロボに仕上がっている。
個人的な色の好みで見るとピザーラポリスモーターサイクルがお気に入りだったが、実際に手にとって触れてみるとじゃがりこクレーンの方もかなり気に入った。
ピザーラポリスモーターサイクルでは肩のボールジョイントや股の固定の甘さ(ほぼ固定されない)など多少の不安定さを感じたが、じゃがりこクレーンはほぼ全ての可動部がクリックで構成されているため、非常に安定感のある触り心地だと感じた。造形面では手足のバランスの良さや特徴的な腰のキャノンの武装などがグッと来た。
どちらかを選ぶとするなら、個人的にはじゃがりこクレーンを薦めたい。
とはいえ、2種購入で完成するロボ『じゃがりこピザーラ/ピザーラじゃがりこ』の遊び応えはこれまでの平均的なユニトロボと比べてもかなりずば抜けており、2体で1セットという印象を受ける。結局のところ、一番のおすすめは2種同時購入である。ただし高い。
恐ろしいことに公式は、同一商品2個買いで完成する『じゃがりこじゃがりこ』と『ピザーラピザーラ』も推している(東京おもちゃショーなどで展示されていた)が、流石に財布が持たないので断念した。
過去に販売されたユニトロボーンには2000円あたりまで値下がりしているものもあるので、その辺りの値段になっていたら試してみたい。
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