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このシリーズのこと、どう思ってますか? / vol.1 エンジンオー & vol.2 トッキュウオー【DXROBO UNIVERSE】


発売日:2024/10/19
価格:各5280円

DXROBO! UNIVERSE!!

…という今夏いきなり情報が投下された戦隊ロボの新シリーズ。公式PVを見ると、生半可な気持ちではなくガチで力を入れてきているのが分かる。
 
 その最大の理由が

 
なんか専用のカッコいい歌が用意されている。

 普通にフル尺で聴きたい。

 情報解禁からかなり焦らされ、先月10/19にようやく発売。ラインナップの先陣を切るのはエンジンオーとトッキュウオーの2体。まず特徴的なのが、シンプルで統一感のあるパッケージ。正面は冒頭で見せた通りだが、側面では以下のようにナンバリングされている。

 これを見せられると全て揃えたくなってしまうし、バンダイに対しても今後のラインナップの発展を期待してしまう。



エンジンオー

 エンジンオーを構成する3体の炎神、スピードル、バスオン、ベアールV。全て回転する車輪が付いており、コロ走行が可能。
 
 さらに炎神合体

 
エンジンオー、チューンナップ!

 2024年にエンジンオーのDXロボで遊べるという感動。DXロボユニバースの仕様の都合上、一部差し換え変形になりつつも、スピードル周りの変形はかなり再現度が高い。
 胴体が八角ジョイントで繋がっているので、腰を捻らせることも可能。頭は可動しないので置くだけ。

 
 また、気になる点として挙げられる「ベアール細すぎ問題」と「Vシールドに持ち手がない」の2点だが、これらはある程度誤魔化すことができる。
 まずは、背面にあるバスオンのパネルを展開。

 
 再び正面から見ると、バスオンのパネルがウエストのシルエットをある程度太く見せてくれる。直接的な解決にはならないが、見た目はわりと改善しているのではないか。

 
 また、Vシールドは拳と差し替えることで擬似的に持たせることができる。正面から見ればそこまで気にならない。


トッキュウオー

 次はレッド、ブルー、グリーン、イエロー、ピンクレッシャーの5両。コロは付いていないので、残念ながらスライドさせて走らせるように思い込む形になる。イマジネーション!

 さらに、5色の列車が並走して連結!
烈車合体

乗車完了、トッキュウオー

 トッキュウオーの特徴は、何と言ってもやはりスタイルの良さ。各部の太さにメリハリがあり、さながら劇中スーツのような体型が実現している。
 ちなみに、先ほど見せた合体途中の画像はレッドレッシャーのみ繋がっておらず、置いてあるだけになっている。元のDX玩具の変形行程とは全く異なり、パーツの組み換えによる変形合体になっている。理想の体型を実現するために、ある程度の変形行程の再現度などは犠牲になっている。
 とはいえ、完成したトッキュウオーのプロポーションは抜群。元のDXトッキュウオーとは異なる味わいに仕上がっている。


組み換え遊び

 本シリーズは全て共通の素体フレームが使われており、規格が完全に統一されている。そのため、作品の垣根を超えた戦隊ロボ同士の有り得ない合体が実現可能になっている。

乗車完了!チューンナップ!

 これだけであればただのトンチキギミックだが、この構造が活かされる場面は他にもある。


トッキュウオーパンチ!
トッキュウオーキック!

 追加でフレームを組み込むことで手足を延長することができる。これにより、劇中で見せた戦闘シーンを再現することもできる。

 こういう原作再現も可能。

 
 逆に、組み換え遊びが本編に組み込まれたパターンもある。


ビュンビュンマッハーロボ トッキュウカスタム

 33話冒頭でいきなり出てきた謎形態!DXロボユニバースの共通フレームは、実は既に先例が発売されている。6月に発売したビュンビュンマッハーロボは、実質的にDXロボユニバースの第0弾と言える。

 
 さらに11/24放送回ではスピードルと合体したビュンビュンマッハーロボも登場。スーツのミキシングで成立する範囲で、スピードルが分解しないような組み合わせになっているのが上手い(厳密には腕が分解している)。

 DXロボユニバースの売り文句のひとつである組み換え遊びは、一応劇中本編でも示されている。
 
 ちなみに、歴代DXロボのリメイクは昨年にもキョウリュウジンFull Action ver.という例があったが、実はDXロボユニバースと一部ジョイントが噛み合っており、キョウリュウジンもユニバースの中に取り込むことができる。

 なお、ジョイントのサイズが完全に一致しているわけではないため、固すぎたり緩かったりはする。

感想

 歴代戦隊ロボを甦らせるというコンセプトで始まった『DXROBO UNIVERSE』の先陣を切ったエンジンオーとトッキュウオーだが、この2体の魅力は少しベクトルが異なる。

 エンジンオーでは、変形シークエンスの再現性が魅力だと感じた。これは、素体フレームの可動がエンジンオーの変形動作と上手く噛み合っていることから来る。例えば、胴体が縦に3分割されることが炎神を3体積み上げる合体システムに活かされていたりする。変形中にそこまでバラバラにしなくてよいという点も、変形のスムーズさを担保してくれる。特に、スピードルの腕を広げる特徴的な変形がそのまま再現されているのは大きい。一方で、ウエストの細さや炎神の顔の再現性を気にしたりする声もよく目にする。

 トッキュウオーはむしろ真逆で、合体後のスタイルのバランスの良さが目立つ。腹回りの部分で1段くびれていたり、脚の間の距離が近づいていたりと、より自然な人型のフォルムが再現されている。そのため、劇中スーツに近い印象を受ける。「スーツ感のある戦隊ロボの立体物」は現在では珍しいので、嬉しい人もいるはずだ。一方で、合体シークエンスは元のトッキュウオーとは異なり、ブロック玩具らしい組み換え式の変形合体となっている。元の玩具のような「並走した列車が合体し、ワンパーツのまま変形する」という流れの美しさは失われている。

 同じ素体を使った同じシリーズの同日発売ラインナップでありながら、遊びの性質や魅力はまるで違っている所が面白い。

 DXロボユニバースでは共通したフレーム構造を使っている都合上、元玩具のギミックが一部失われていることもあり、インターネット上で「元の玩具をそのまま再販してくれればいいのに」という声を見かけることもあった。
 しかし個人的には、異なる構造ならではの合体シークエンスの再解釈も、また違った合体プロセスを味わえて気に入っている。どちらかというと、玩具そのものを楽しんでいるというよりは「異なるフォーマットでどのように合体前後を再現するのだろうか?」という、玩具開発陣の働き様を見て楽しんでいる節がある。

 また、自分は「これがDXロボである」ということ自体にも強い魅力を感じている。「過去の戦隊ロボを甦らせる」というコンセプトでは、現在だとSMPもあるが、ミニプラとDX玩具で明確に異なるポイントがある。

 ここからは個人的な理由になるが、そもそも渋みジョイントがあまり好きではないことが大きい。

 
 合体玩具には必ず存在する、複数のパーツを接続する繋ぎ目であるジョイントだが、これには2種類ある。その違いが、「接続に引っ掛かりや乗り越えがあるかどうか」である。
 乗り越えがあるものは、接続したときにカチッとした感触を返してくれる。一方で、はめ合いの渋みによって接続するジョイントでは、はっきりとした手応えが返ってこない。まずひとつの理由が、この合体の感触の有無である。これは、合体の心地よさに直結してくる。
 また、渋みジョイントの難点として、「動かしたり触っていたりすると、少しずつ浮いてくる」という部分がある。それを直したり、浮かないように押さえながら動かしたりする微小ストレスが継続的にかかり続けると、遊びの爽快感が少し削がれてしまう。
 乗り越えがあるジョイントは、パーツの外れやすさに違いはあれど、少なくとも「くっついているか外れているか」の2択であるため、一度合体させたら次にポロるまではその接続について気にする必要はない。
 この2点から、自分はDX玩具系のジョイントを絶対的に信奉している。少し話が変わるが、同じような理由から、変形についても無段階の渋み可動よりもクリック可動を好んでいる。
 
 特に戦隊ロボはほとんど乗り越えジョイントとクリック可動だけで構成されているため、自分の好みに完璧に合致している。DXロボユニバースも仕様としてはDX戦隊ロボと何ら変わりないため、かなり期待を寄せている。
 実売4000~5000円ほどで、DXロボとしてはかなり安い値段で購入できるのもポイント。

 広がれ、戦隊ロボのユニバース!


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