2浪宅浪体験記③ ~変われない自分~
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結局、考えても自分が何者かは分からなかった。
そうしているうちに時間は経過していった。
卒業してから、何日経っただろうか。
浪人を決めたものの今まで勉強してこなかった人間がそうすぐには
変われなかった。
自宅の部屋の布団の上で天井を見つめながら
時には携帯でネットサーフィンをしながら
怠惰な生活が何日か続いた。
「人は変われない。」頭の中にそんな言葉がよぎった。
何かをきっかけに自分は変われるのかもしれない。
卒業式の時は、そんな淡い期待をしていた。
卒業した次の日から机に向かってガリガリと勉強する自分を想像し
優越感なのかなんだかわからない気持ちよさに浸っていた。
が、現実は何も変わっていない自分がいた。
人はすぐには変われない。
ごくごく当然のことと言えば当然のことだが
当時の僕には受け入れがたい現実だった。
つづく
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