止まってはまた動き出す
コンビニの帰り道。
マジックアワーの少し手前の空を見上げる。
私はこの、朝と夜の間の、彼者誰時(かわたれどき)の、空色が好き。
中学生の時、何人かの友達と交換日記をしていた。
友達のことや恋愛のこと、楽しいことや悲しかったことなどを、ノートの中で共有した。
その中の一人の友達とは、同じ美術部で、同じように家族のことで悩んでいて、学校にもなんとなく馴染めなくて、どこか似ていた。
世間では、すっかり「オバサン」と言われる年齢になったある日、その彼女が女盛りの年齢で、自ら人生を終えていたことを知った。
訃報を知った何年間は、どうしてだろう?とか、そこまでしなくてもよかったんじゃないか?などと心の中で問いかけてた。
年齢を重ねていくごとに、彼女なりの決着、終わらせ方だったんだろうと思うようになった。
そして…低空飛行で生き続ける私は、いつしか彼女に引っ張られるのではないか?と度々思うようになった。
気持ちは、生と死の間をゆらゆらと揺れる。
そんな私なのに、奇妙なことに横の繋がりができ始めた。
最初はおっかなびっくり…人付き合いは苦手なのだ。
だけど皆、驚く程、私の話を聞いてくれたし、何よりもその繋がりは心を温かくした。
私のゆらゆらは永遠かも知れないし、ずっと境い目を漂い続けるかも知れない。
もしかしたら、沈んでしまうかも知れない。
けれどこの冬の間に、その温かさに包まれ、優しく背中を押されるように、針をすこーし動かしてみようか。