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『歌舞伎のデザイン図典』 【うちの本棚】#歌舞伎
読書感想でなく、本棚にある歌舞伎関連書籍について、どんな本なのか記録しつつ紹介するものです。
基本情報
タイトル:歌舞伎のデザイン図典
発行(奥付の初版の年を記載):1995年
著者:岩田アキラ
出版:東方出版
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特徴
中村雀右衛門(4代目)監修。
衣装、かつら、小道具のデザインが、花鳥風月の分類で解説されている。
春夏秋冬でなく、花鳥風月。この風情が素敵。
舞台では一度も開かれることがない《勧進帳》の富樫の扇面など、劇場で芝居を観ても目にできないデザインも紹介されている。
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揚巻、白拍子花子、政岡など主な女方の写真は、監修者である雀右衛門のものが使われている。歌舞伎のデザインを見ながら、4代目雀右衛門の写真も見られる本。
その他
歌舞伎の衣裳はきらびやかで細かく作り込まれている。
しかし初心者の自分には、どの役がどんな衣裳を着ているか、劇場で一度観るだけでは憶えられない。
そういうときの助けにしたいと思って購入した一冊。
わたしの本には、向い雀(雀右衛門の紋)の平打ちのページに付箋が貼ってある。
本を買ったばかりの頃に貼って、数十年そのままで、付箋は色褪せている。
しかし今でも、雀右衛門の女方への憧れは少しも褪せない。
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