別れたかった。別れた。なのにすっきりしない。
別れたかった。
将来を感じれない相手のステータスも
嫉妬深くないと思っていたのに、「飲み会で口説かれなかった?」と冗談ぽく見せかけてしつこく聞いてくるところも
慣れていると思っていたらあんまり恋愛に慣れてなくてありきたりなお店にばかり連れて行かれるところも
1人で帰りたい日もあるのに毎回家まで送り届けられるところも
自分がやったことを褒めて褒めてと話してくるところも
服のセンスが合うと思っていたのに、ダメージジーンズを履いたら見栄えが悪いと言われたことも。
嫌だった。別れたかった。ずっと言えなかった。
これだけのことも許せずイライラする自分が醜くかった。
これ以上付き合っても意味がないと危機感を抱いていた。そっけない連絡を繰り返し、久しぶりに会ったら飲み会のことをまた聞かれたので、チャンスとばかりに別れた方がいいと言い切った。
別れた。
すっきりしたはずなのに、
別れ話になって初めて聞く彼の気持ちと
まだ好きだと伝えてくるまっすぐさと
なんだかんだ思い出してしまういい思い出に
胸が痛んでモヤモヤする。
一生こんなに自分を好きになってくれる人は現れないかも、と悲しくなる。
自分勝手な自分に疲れる。
別れがこんなに悲しく感じるのなら、
こんなにもめて疲れるのなら、
付き合わなきゃよいのかもしれない。
でも、付き合ってたときの思い出はやっぱりきらきらしてる。自分に新たな気づきがある気がする。
だから、これでよかったはず。
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