【ネタバレあり】無職転生-異世界行ったら本気だす 「ルーデウスの戦績と総合評価」
無職転生ファンの皆さんこんにちは。
当ページでは無職転生の作中内容について考察していきたいと思います。
まだ無職転生をお読みでない方は、ブラウザバックし、まず作品をお読みいただくことを強く推奨します。ネタバレなしで物語の展開をお楽しみください。非常に面白い物語展開で、また人生観について一考する作品です。
よろしくお願いします。
今回は、主人公・前世の男ことルーデウス・グレイラットの戦績を分析します。
ルーデウスは、ヒトガミ曰く、「とてつもなく強い運命で排することができなかった」ようです。(157話)
なぜそのような強い運命となったかは謎です。物語では前世の男がルーデウス・グレイラットに転生しましたが、本来のルーデウス・グレイラットは、オルステッド曰くこれまでのループでそのような人物は存在していないようで、おそらく死産だったのではないか、とオルステッドは言っています。その要因と思われるものとしてルーデウスの素体は、ラプラス因子の影響からか結果的に魔力総量がとてつもなく多くなれる素質を秘めていました。またオルステッドの推測ですが、魔力総量が多いのは幼少の基礎の積み重ねの成果で、何もしていなければ常人より多い程度であったかもしれないとのことです。このあたりは事実と推測で真実はわかりません。ルーデウスは魔術教本で魔術を使い、日々魔術を駆使するごとに魔力総量が増加した体感があり、シルフィエット、ジュリエットも増加量が違えど同様であったことから幼少期に魔術を使うと総量が増えると仮定していましたが、違う可能性もあります。
また人の生死に関わる六面世界での「運命」という要素も重要です。この時折ヒトガミやオルステッドが用いる運命が何なのかはわかりません。悪運の強さといえなくもないですが。まあよくわからないけど、少なくとも転移災害のタイミングで殺されることがない存在となったと思われます。老デウスの世界線でも老デウス個人は数多の危機を乗り越えていました。
という前提を元に、お遊び要素つよめの個人的な戦評を書いていきます。
ルーデウスの戦績
ルーデウスの戦績をまとめる上で、
①話数(web版準拠。書籍版で登場したものはweb版のおよその話数にしています。)
②対戦相手
③勝敗
④協力者
⑤ルーデウスが一人で戦った場合の勝敗(注:筆者推測)
⑥魔導鎧の着用の有無
⑦個人的論評
に整理してうだうだ書いていきます。
1.①11話 ②パウロ ③負け ④無し ⑤負け ⑥無
⑦フィットア領ロアの町長フィリップのもとへ家庭教師となる前。
8歳と身体的に未成熟ながら戦闘の秀才パウロをして戦いの才能があると言わしめる。そら前世の記憶があるからなのだが。前世の男は格闘ゲームをしていて読み合いを経験しており、自分がしたいことや直線的な攻撃ではなく、相手の行動の対処と妨害を中心的に行っていたことから、パウロから「幼少ながら戦い方の頭が良い」と思われた。
2.①12話 ②エリス ③負け ④無し ⑤負け ⑥無
⑦家庭教師となり初対面でのやりとり。
本気で戦えば屈服は可能だが、暴力がすべてを解決するとエリスに思わせてはいけないため戦略的撤退。
3.①13話 ②誘拐犯二人組(北神流上級1) ③勝ち ④ギレーヌ、要護衛対象:エリス ⑤勝 ⑥無
⑦主に北神流上級一人との戦闘。作者が読者に対し、ルーデウスの戦闘能力を明示するための場面と思われる。前世の男は生前格闘ゲームをしており彼我の戦法を理解し対処する方法と、多様な魔術で戦えることを示唆していると考える。しかし護衛対象の救出というハンデと、経験不足から詰めが甘く窮地に陥るが、ギレーヌに助太刀される。しかしながら北神流上級と対等に戦えることを印象付ける。
4.①19話 ②アルマンフィ ③引分 ④ギレーヌ ⑤負け ⑥無
⑦アルマンフィの戦闘能力は不明だが王級相当級。アルマンフィはギレーヌと剣戟を交え互角、のちの水神レイダには一太刀のもとに斬られている。
5.①39話 ②ギュエス・デドルディア ③負け ④無し ⑤負け ⑥無
⑦ルーデウスが聖獣を救出後、戦闘。ギュエスはルーデウスを誘拐犯の一味と勘違いし、吠魔術を使う。ルーデウスは予見眼で対応しようとしたが吠魔術は予見眼に映らず真正面から受けてしまい身体の自由がきかなくなってしまった。
6.①40話 ②ガルス・クリーナー ③勝ち ④聖獣・ギース ⑤負け ⑥無
⑦北神流聖級との戦闘。ルーデウスの戦闘能力を明示するための場面と思われる。予見眼をもったこの時のルーデウス一人では北神流聖級には敗北する。
またギュエスは上級の上、あるいは聖級下位ほどの戦闘能力か。ガルスが北聖のどの位置かは不明。エリスと別れ際に手合わせしギュエスが上手であった。エリスはのちにルイジェルドから戦士を名乗ることを許されたときには実力は聖級相当。時を経ず剣の聖地の剣聖・ニナ・ファリオンとジノ・ブリッツをのしているため。
7.①44話 ②泥酔パウロ・捜索団 ③勝ち ④無し ⑤勝ち ⑥無
⑦正体と実力不明な状態でパウロと戦闘。当時上級相当のエリスと手合わせしていること、パウロが泥酔していて本来の能力を出せておらず、無音の太刀も初見を回避できたことから負けることはないか。
8.①59話 ②オルステッド ③勝ち ④エリス・ルイジェルド ⑤負け ⑥無
⑦負ける以外の可能性がない。これまで敵なしだったルイジェルドをいとも簡単に気絶させる龍神がどういう存在か、また前世の男が純粋に二度目の人生を本気で全うするだけではなく六面世界の未来に大きく関わっていくことを匂わせる戦い。
9.①64話 ②はぐれ赤竜 ③勝ち ④ゾルダートら20名 ⑤勝ち ⑥無
⑦結果的に一人ではぐれ赤竜を斃すこととなる。
10.①66話 ②フィッツ ③勝ち ④無 ⑤勝ち ⑥無
⑦ルーデウスには乱魔と近接戦闘術と予見眼があるため、魔術以外の攻撃手段が乏しいフィッツには勝算はほぼ無いか。
11.①72話 ②リニア・プルセナ ③勝ち ④ザノバ ⑤勝ち ⑥無
⑦リニア・プルセナの戦闘能力は恐らく中級の上か上級の下あたり。ルーデウス一人でも勝利できただろう。
12.①77話 ②バーディ・ガーディ ③勝ち ④無 ⑤勝ち ⑥無
⑦戦闘とは少し違うが、ルーデウスの最大出力岩砲弾の攻撃能力と、オルステッドがいかに規格外の戦闘能力かを明示する場面であったか。
13.①125話 ②マナタイト・ヒュドラ ③勝ち ④パウロ・ロキシー・エリナリーゼ・タルハンド ⑤負け ⑥無
⑦ヒュドラ戦はパウロの死という事実が大きい。また章全体を通し伏線が数多く散りばめられ、黒狼の牙とルーデウスの橋渡し、冥王ビタ戦、ルーデウスがパウロの死をきっかけに前世の家族への後悔から今の家族を命にかけて守ることへの決心、ゼニスがララの理解者の存在となること、吸魔の研究とその装備開発、パウロの重婚の事実がルーデウスの重婚の伏線となりロキシーとの婚姻に繋がった。急に主人公が重婚するのは現代の価値観では抵抗があるのでパウロを挟み、親族であるエリナリーゼが説得することで読者に抵抗を和らげる素地を作った。
14.①151話 ②アトーフェ・ラトーフェ ③勝ち ④ザノバ・エリナリーゼ・ペルギウス ⑤負け ⑥無
⑦七代列強に近い存在との戦い。ライトニングを凝縮し小範囲の定点攻撃に開発したエレクトリックが攻撃手段として優れており七代列強に対しても十分に通用することを証明する戦い。最終的にはペルギウスの救援によりアトーフェを撃退。魔術に弱いザノバがフレンドリーファイアでよく死ななかったと思う。
15.①162話 ②オルステッド ③負け ④無 ⑤負け ⑥一式
⑦この一戦は六面世界の歪な状態に深くかかわっている。ただ、前世で諦観し犯罪者予備軍と認識されてもおかしくなかったであろう前世の男がここまで変わることができるのかと、心から感服した戦闘。
16.①177話 ②オーベール・コルベット ③勝ち ④無 ⑤負け ⑥無
⑦馬車移動時でのオーベールとの戦闘。オーベールは奇襲でルーデウスを斬ることを目的としていた。オーベールが歴戦の猛者たるは、奇襲が失敗しウィターが敗れギレーヌに迫られるや、形勢不利とみて即時撤退した鮮やかさ。
17.①183話 ②オーベール・コルベット ③勝ち ④無 ⑤負け ⑥無
⑦アスラ王国での夜戦。ギレーヌとウィター、エリスとナックルガード、ルーデウスと奇襲を狙うオーベールとの戦い。オーベールの奇襲は、看破したルーデウスが逆撃したことで失敗に終わり重傷を負う。戦闘継続不可で撤退。4人で夜襲での急襲を行い、ルーデウス勢3人のうち一人を瞬間的に3人で襲っていたら、と思うが、さすがのオーベールも弟子でもあるエリスがいるときに名乗りを上げず闇討ちするのは憚られたようで手足となる部下を一気に失った。
18.①185話 ②レイダ・リィア ③勝ち ④オルステッド ⑤負け ⑥無
⑦レイダの剥奪剣界の前にルーデウス陣営は成す術なく絶体絶命の中、オルステッドがあらわれ小細工なく真向から打ち破った。アスラ貴族たちは、オルステッドを甲龍王ペルギウスの配下と勝手に勘違いしアリエルへの反抗を躊躇うと思わせるような絶対的な武力を明示する場面。
レイダは七代列強の下位クラス。剥奪剣界を展開されるとオルステッドほどの圧倒的な力量差がなければ、間合いを取れなければルーデウスには太刀打ちできないだろう。特にこのアスラ王権継承争奪戦は戦場が平野でなく室内に限られ十分な間合いを取りづらく、またアリエルはすでに王位継承が盤石なグラーヴェルに対し挑戦する側の立場のため、アスラ貴族の慣習から対処法はほとんどないだろう。
19.①185話 ②オーベール、ダリウス ③勝ち ④エリス、ギレーヌ ⑤負け ⑥無
⑦オーベールが奇襲をせず真向の勝負となる三度目の正直。奇策、道具、周囲の環境、自分が有利になるためならなんでも使う戦法。
剣王エリスは剣王ギレーヌより上手になったが、北帝オーベールとの1vs1では光の太刀を放つことを阻止され、また朧十文字に対処できず負けるとみる。エリスは剣帝級ではあるかもしれないが同じ帝級のオーベールには剣王ギレーヌと合力しても負ける可能性も大いにあるほどの実力者であった。オルステッドが「オーベールは斬り合いになっても強い」というのは伊達ではなかったということか。
20.①209話 ②ランドルフ・マリーアン ③引分 ④ロキシー・ザノバ ⑤負け ⑥二式
⑦継戦すると恐らくルーデウスは敗れたと考える。魔導鎧一式を装備して戦う想定をしていたがやむなく一式は使えず、この経験を元に魔導鎧を召喚する研究を進める。
もし一式を使っていた場合は幻惑剣が意味をなさないほどに戦力差があると思われる。
一式でランドルフと戦った場合、恐らく1vs1になっても勝つのはルーデウスか。
21.①223話 ②聖墳墓の守り人 ③勝ち ④無 ⑤勝ち ⑥二式→一式
⑦二式ではあのまま決着まで戦えば楽勝でないまでも魔力総量の関係上、勝利を掴めただろう。
しかし相手がミリシオンで最強の集団であっても、いい勝負で勝つことと覆せないほどの圧勝では今後の活動でナメられることはないだろう。
22.①233話 ②アトーフェ ③勝ち ④エリス ⑤勝ち ⑥一式
⑦アトーフェにはムーアと親衛隊がいるが、ルーデウスも一式を召喚してからは協力者はおらず1vs1の形式で、人数は公平。のこる北神流剣術だが、作中でもアトーフェの北神流の披露がないので未知数。
23.①243話 ②冥王ビタ ③勝ち ④パウロ ⑤負け ⑥無
⑦ビタの撃破条件上、ルーデウスには父パウロの存在なくして勝利はなかった。
ルーデウスのまわりで唯一の死者で、妻を救う際、息子を窮地から逃すために身を犠牲にすることも厭わずかばい死亡した。ルーデウスはパウロの本当の息子でなく悪友のように接していたが、パウロは息子に一生懸命に接し命を掛けて守り抜いた。パウロの実の息子でないという事実を認識しているルーデウスは、内面が実の息子でないと知らないパウロが本当の家族である妻や娘でなくまがい物の自分を挺身したという事実から後悔はするが、ロキシーが慰めその遺志を継ぎ、またパウロの息子として家族を懸命に守ると誓った決意をした。
24.①247話 ②ガル・ファリオン、アレクサンダー ③負け ④無 ⑤負け ⑥二式
⑦どうしようもない。ルーデウスの油断と失策。ここで死んでいてもおかしくなかった。ガルファリオンは変装のために剣もビヘイリル王国正規剣を使っていたため二式を斬りきれなかったが、ガルが、ギースの「ルーデウスの手首を切って魔術を無効化しろ」という戦闘の素人からの細かな命令を戦闘専門家が正直に聞く保証はなく首を斬る可能性も十分あった。正直に聞いた理由があるとすればルーデウスと初対面であり、狂犬と言われていたエリスがルーデウスに執着していたことが挙げられる。あの狂犬を飼い慣らすような変人が相手で奥が見通し切れていないと思い、また自分に自信を失っていたときであったことからギースの言葉に従ったのか。
25.①253話 ②アレクサンダー ③勝ち ④エリス、ルイジェルド、シャンドル ⑤負け ⑥二式→一式
⑦魔導鎧一式のルーデウスと、王竜剣カジャクトを持ったアレクサンダーの1vs1はどうなるのか。
参考に、ルーデウスは神刀を持たず不意打ちと毒を受けた龍神オルステッドに(神刀を持たせなければ)失敗もあったが勝っていたか。ルーデウスが殺意を明確にして不意打ちから殺すつもりで挑んだ戦いであった。特に電撃を初手に叩き込んだことは大きかったのかもしれない。
アレクサンダーとオルステッドは、王竜剣カジャクトのみのアレクサンダーと、神刀を持っていないオルステッドの戦いはこの世界線ではまだない。別の世界線で幾度も戦っているようだが、王龍剣を手放すような小細工をして言い訳させていたようなので大きく魔力を消費する相手であったのは間違いないようだ。
26.①254話 ②重傷アレクサンダー ③勝ち ④無 ⑤勝ち ⑥一式
⑦満身創痍で片腕と片足を欠損したアレクサンダーとの戦闘。ここはルーデウスの何にも説明できない直感と信念で動いている。
27.①258話 ②闘神・ギース ③勝ち ④エリス、ルイジェルド、シャンドル、スペルド族戦士、ドーガ、ザノバ、エリナリーゼ、クリフ、シルフィエット、ギレーヌ、イゾルテ ⑤負け ⑥一式→零式
⑦作中No3(オルステッド・闘神アレクに次いで)の闘神に、ルーデウス一派の尽力戦。最初から止めまで不惜身命でルーデウスを支えるエリス、一度崩壊した戦線がイゾルテとギレーヌの援軍とともに唯一の無詠唱治癒魔術を扱えるシルフィエットが戦線を立て直し、最大戦力の零式の運用準備に寝食を惜しんで正念場で間に合わせたロキシー。ルーデウスとエリスが魔力枯渇になるまで死力を尽くした。主人公と3妻、ルーデウスの子どもたちのため家事に従事していたシルフィエットが作中唯一の技能で戦線を立て直した場面、切り札がヒトガミ勢の妨害により使えない状態からロキシーが使える状態にし逆転勝利をもぎ取った場面は戦闘物語として心震える屈指の場面。
戦いとしては零式は闘神鎧に力負けした。王竜剣カジャクトは膨大な魔力を込めることで重力球を作り出す?これまでカジャクトの使い手の北神二世と三世は身体能力の強化と比較的軽度の重力操作のみであった。
王竜剣カジャクトの真価が闘神鎧の強靭さと再生力をも上回る攻撃能力であることを表す?闘神鎧も魔力を全力で注ぎ込めばどうなるかわからないが。
1vs1の場合を語るのはこの戦いでは無粋。
28.①258話 ②闘神アレク ③勝ち ④オルステッド ⑤負け ⑥無
⑦100回以上別の世界線を経験し、これまで仲間を作りたくても作れずに、恐らく機械的にループを繰り返していた社長。ルーデウスがオルステッドのためでなく家族のためと理解していても、自分より大きな存在を前にオルステッド陣営として身命を賭して戦ってきたルーデウスに心を動かされ、ラプラスの復活阻止ができず一度はこのループを失敗と諦めたが仲間と思っているルーデウスのため、諦めず戦い抜くことを決意させた。
ルーデウスの戦績は28戦20勝6敗2引分
全体を通して生死を分かつ戦いで負けたことはオルステッドの2戦とガル&アレク戦の3戦。
ヒトガミが失敗を覚悟でルーデウスを排する画策をしていたそうだが、どれがその企てなのかは詳しくは不明。
→(R5.9.19追記)「日記」より以前で、可能性が高い状況としては、第116話「砂漠の戦士たち」の盗賊の襲撃がそうではないか。ヒトガミの助言を聞き入れずロキシーの元へ向かった直後で、ヒトガミは二人の邂逅を絶対阻止したいため、ひとまずその時点で行える妨害を画策したと思われる。それ以外となると、リカリスの町でヒトガミのとおりルーデウスが仕事をしていたら危機的な状況になっていたかもしれない。
ヒーローものとしてありがちな主人公が強すぎるということもなく、前半はギレーヌ、ルイジェルドという保護者の存在がある。保護者の存在は中央大陸北部からは無くなり、その後は仲間と信頼関係を築き、共に強大な相手に協力して立ち向かい、なんとか撃退するという構成。また戦闘中に覚醒するというご都合主義もなく(重傷アレク戦のみアレクの足を浮かせた魔術が不明。重力魔術かもしれないが風魔術かもしれない)、基本的に事前に自分の手札が決まっており魔力枯渇など限界が設定されている。よくわからない力で逆転勝利ということはなく、事前に培った総合力の範囲で対処するという段階を踏んでいる。現実の戦いと似た構図と思われる。合戦や現代の選挙戦と似た構図か。おおよそは戦闘が起こる前、公示日前に9割方決まっている。風が吹いたりすることはあるが、ごくまれであるし毎回それに頼ってはいけない。織田信長も戦巧者とはいえないし尾張兵が弱いのは有名らしく、桶狭間以降は必ず兵数有利で戦っている。
ルーデウスが一人で戦った場合の戦績は28戦11勝17敗(予想)
特筆すべきことでもないし原作者でもない一読者の予想だが、主人公無双ではないことの証左として取り上げる。主人公より強力な手合いが多く、また元は、格闘ゲームに長けた現代一般人が異世界で生活してきた経験を活かした範囲であり、天才的な頭脳や身体能力、特殊能力を武器に戦いを組み立てるというわけではない。魔力総量と無詠唱魔術を筆頭に身体鍛錬など幼少から基礎鍛錬を続けてきた努力はある。記憶力は(前世より)良いらしいが。
ルーデウスの戦闘能力
魔術師は、本来近接戦闘には向かない。魔力を物質・エネルギーに変換させるのが魔術師で、魔力を身体能力強化=闘気に変換させ戦うのが剣士・戦士。ありていにいえば科学者と武人のようなものである。
魔術師であるルーデウスが世界中の手練れと戦えているのは幼少から近接戦闘術の鍛錬を積み、師範からの評価上は一般の一人前である中級剣士級であること、予見眼の活用、エリスとの手合わせにより近接戦闘の実践値は評価より高かったことが挙げられる。しかし結局、肉体に闘気を纏うことはできなかった。代わりにザノバとクリフが、狂龍王カオスがつくったと思われる自動人形を元に作成した篭手を開発し、さらにヒトガミが闘神鎧の技術を応用した魔導鎧をルーデウスに教え作製した。これにより闘気の代わりに魔力を動力源とする強靭で迅速に動く鎧に身を包むことで王級以上の剣士とも対等に渡り合うことができるようになった。それでも課題は残り、ルーデウス編ではその燃費の悪さからルーデウスしか使用できなかったこと、大きく重いため持ち運びが困難であったこと。ランドルフ戦では準備をしていながらも肝心の決戦場まで運搬できず着用して戦えなかったという致命的な欠点がある。その欠点も、聖級剣士並の身体能力を得られるコンパクトな魔導鎧二式の発明と、召喚の魔法陣を駆使し運搬に難のあった一式を呼び出すことを可能にして利便性を上げている。また最終章で短期決戦用の魔導鎧零式を開発した。
そして精神面として、オルステッドとの2戦目以降は、自分の命より大切なものを守るために戦っている。オルステッド2戦目、重傷アレクとの戦いなど、覚悟が感じられる。上杉謙信曰く「死なんと欲すれば生き、生きんと欲すれば、必ず死するものなり。運は一定にあらず。時の次第と思うは誤ちなり。武士なれば、わが進むべき道はこれほかなしと、自らに運を定めるべし。」という。理由はなんであれ、死を超越した戦士である死兵となった瞬間である。
以上がルーデウスの戦績と総合評価です。
チラシの裏の成分が強かったかもしれませんが、ご覧いただきありがとうございました。