『追っかけ妻』
週6出張の旦那。
旦那の不在を認めざるを得ない妻。
そうは言っても「家族」がしたい。
恋人時代のように「一緒にいたい」ではなく、
衣食住の日常を一緒にしたい。
「家族」をしたかった。
そこで私は「追っかけ妻」をすることにした。
自分の休みの前日、仕事を終えると旦那の出張先に押しかけるようになったのである。
泊まっているホテルの予約を追加してもらい、夜ご飯から朝ごはんまでを共に過ごし、昼間は一人で周辺を観光し旦那の帰りをホテルで待つ。
これは、旅行好きな私には向いていた。
時々カップルで旅行している人たちを見かけ、もしも旦那と一緒だったら・・・と考えがよぎってしまうこともあったが、基本楽しかったし、旦那がいないことを嘆くより行動している方が良かった。
同じ場所にいる事が共通の話題にできるのも嬉しかった。
帰ってこないなら、私が会いに行けばいい。
車で2時間かかる距離ならば近い方だったので、喜んで行った。
飛行機で行くところなら、なおさら旦那は帰ってこないので私が行った。
おかげで、
観光に疎い旦那の代わりにその土地の歴史を知れたり
美味しいご飯屋さんを見つけて一緒に食べに行ったり
温泉に浸かったりしたことがいい思い出となっている。
旅先という非日常が「家族」の日常になりつつあった。
しかし、
楽しかった追っかけ妻は涙の終了をお迎えする。
新型コロナウィルスの流行と私の妊娠、出産によって。
もし、子供のいない夫婦なら追っかけ妻も金と時間の許す限りオススメである。
週6出張の穴を埋めるほどの刺激ではあったと振り返る。
しかし、私は子供を作ることを望んでいたし年齢的にものんびりしてられなかったので
追っかけ妻は約一年で終了となった。
※一応旦那の快諾を得ていましたが、得ていなければウザがられてた事でしょう(^_^;)
婚姻してなければ令和の『押しかけ女房』だったかな?
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