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おだわら歴史豆知識 -蓮池弁財天-
ステキなみちくさ-春の広場でピクニック-お立ち寄りいただきありがとうございます!
蓮池マットでピクニック楽しんでもらえてますか??
この場所は昔なんだった?
皆さまがいるこの場所は、実はかつて小田原城の北側を守っていた天然の堀、「蓮池」が広がっていたんです。
そして蓮池の中には島が作られており、
「蓮池弁財天」が祀られていた場所でもありました。
蓮池弁財天は北条氏が深く信仰し、
家紋の由来ともなったゆかりのスポットとなっています。
ここでは蓮池弁財天について、
そして弁財天と北条氏との繋がりをご紹介します。
最後には行き方もご紹介していますので、ぜひ足を運んでみてください!
弁財天の蓮池
現在キッチンカーを設置しているこのスペースは、お堀の一部分となっていた場所で、当時小田原城の北側を守る天然の堀であった蓮池が広がっていました。その蓮池には小さな島が作られ、そこに蓮池弁財天が祀られていました。
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また、皆さまにお貸出ししているマットは、
この場所の歴史を皆さまに楽しみながら感じていただけたらと考え、
蓮の葉と花の形をイメージして作成しました。
ぜひ蓮のマットでくつろぎながら、この場所を楽しんでいただけたらと思います。
蓮池弁財天と北条氏のつながり
では、蓮池弁財天をなぜ北条氏が信仰し、
この場所に祀られていたのでしょうか?
そのルーツは江の島にあります。
大永2年(1522)北条氏綱が江の島の弁才天を武運と住民の繁栄を願って勧請(かんじょう 意味:神仏の分身・分霊を他の地に移して祭ること。)したのが起こりといわれ、小田原城の鬼門(北東)の守護に祀ったとされています。当時の蓮池は広い水面が広がり、その中島に弁財天を祀る祠が建てられていました。
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江島神社HPより
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(江の島)
江島神社HPより
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(江ノ島)
江島神社HPより
また、弁財天は北条の家紋の由来ともなっています。
江の島の弁才天は、源頼朝が武運の神として信仰し、北条時政は祈願で籠り、龍の三ツ鱗を授けられたことから家紋としたとされています。
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『太平記』によれば、建久三年(1190年)鎌倉幕府を司った北条時政が、子孫繁栄を願うため江の島の御窟(現在の岩屋)に参籠したところ、満願の夜に弁財天が現れました。時政の願いを叶えることを約束した弁財天は、大蛇となり海に消え、あとには三枚の鱗が残され、時政はこれを家紋にしたと伝えられています。(江島神社HPより)
小田原北条氏もそれに倣い三ツ鱗を家紋として弁財天を信仰しました。
(小田原市HP 北条五代にまつわる逸話を参照)
江の島にある弁財天が移され、さらに北条の家紋でもある三ツ鱗の由来ともなった、北条氏と強いつながりの持つのが蓮池弁財天です。
現在の弁財天通りや史跡である弁財天曲輪の名前の由来もここからきています。
蓮池弁財天について
弁財天は、須佐之男命の娘である三女神の一人を、役行者(修験道の開祖)がインドの女神サラスヴァティーの霊と感じて、仏教と神道の混合の神として崇めました。弁財天は、災いを除き、福徳や財宝を与える神として信仰されています。
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蓮池弁財天は戦後に移転し、現在は旭丘高等学校の裏手に鎮座しています。
小田原の弁財天様はふっくらと柔らかなお顔立ちで、
可愛らしいお姿です。
地元の人もなかなか知らない、ひっそりと祀られている穴場のパワースポットとなっていますので、ぜひお参りして歴史のロマンを感じながら、
パワーチャージしてみてください!
蓮池弁財天までの行き方
最後に蓮池弁財天までの行き方をご紹介します。
現在地から約3分ほどで行くことができますので、
ぜひお参りしてみてください。
1 現在地の向かいにあります「城の見えるホテル」を正面に見て、
左手に進みます。
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2 そのまま直進します。
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3 「旭丘高校前」という信号が右手に見えてきます。
その道もまっすぐ進みます。
道が左に曲がっていきますのでそのまま道なりに進みます。
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4 そのまま道なりにまっすぐ進んで行きます。
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5 2つに道が分かれるところがありますので、左に曲がります。
入口に小田原城北入口と書かれていますので、そちらに進みます。
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6 ここも道が2つに分かれていますが、左に曲がります。
看板が目印です。
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7 そのまま道なりに進みます
すると右手に蓮池弁財天の看板が見えてきます。
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8 蓮池弁財天の入口に到着です!
小さな橋を渡ってお参りください。
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最後に
今回は蓮池弁財天についてご紹介させていただきました。
あまり知られていませんが、北条氏にとって大切な信仰の場所となっていた場所が、現在まで守られています。
このように、まちなかに歴史が感じられるスポットが多くあるのが
小田原の魅力の1つではないでしょうか。
小田原城の散策と一緒訪れるのもおすすめです。
最後までお読みいただきありがとうございました!