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相談支援の専門職が考える「共感と理解の必要性」

ある休日の夕方、次女が嘔吐を繰り返し、ぐったりしていつもとは違う様子であった。
診察時間外であり、どのような対応を取るべきか迷った。そこで24時間対応の子ども電話相談に助けを求めたのだが、この体験が自分にとって大きな気づきを与えた。

以前、次女が生まれたばかりで、家族全員が不安定な時期に、同じ相談窓口に連絡したことがある。
ワイフは胃腸炎のような症状でぐったり。
長女は謎の発疹が出て泣き叫ぶ。
「大変だね〜。でもお父さん一旦落ち着いて」
その時、電話口の相談員状況に深く共感し、落ち着いて状況を整理する助けをくれた。

しかし、今回の対応は異なっていた。相談員の対応は適切であるものの、以前感じたような温かみや深い共感は感じられなかった。

この体験から、相談支援の専門職として、相談者がどのような心境で相談しているのか、その背後にある感情や状況を理解し、共感することの重要性を再認識した。
我々の仕事は、単に情報を提供することだけではなく、相談者の心に寄り添い、その人の状況や感情を深く理解し、適切な支援を提供することにある。
相談者一人ひとりの状況は異なり、その人が抱える不安や悩みも多種多様である。相談者が真に求めていることを理解し、それに応えるためには、我々支援者が常に自己の感情や対応を振り返り、相談者との関係構築に努めることが必要である。
この体験を通じて、相談支援の難しさだけでなく、その中で得られる学びや成長の機会にも気づかされた。相談者に寄り添うことの難しさを乗り越え、より良い支援を提供できるようになることが、我々社会福祉士にとっての使命であり、やりがいでもある。

SNSを通じて介護保険や社会福祉に関する情報を発信し続けることで、このような体験や学びを多くの人と共有し、相談支援の重要性や専門職としての役割について理解を深めてもらいたいと考えている。相談に対する深い共感と理解は、我々が提供できる最も価値あるサービスの一つである。このような対応を通じて、相談者が抱える問題や不安に対して、一緒に解決策を見つけ出し、前に進むための支援を行うことができる。

相談支援の専門職としての経験は、自分にとって貴重な財産である。それは、人と人とのつながりの中で学ぶことの大切さ、そして人間としての成長を促す機会を与えてくれるからである。相談者一人ひとりに寄り添うことで、自分自身もまた、相手から多くを学び、感じることができる。これは、社会福祉士としての職務を遂行する上で非常に重要な側面である。
目指すべきは、単に問題を解決することだけではなく、相談者が自らの力で困難に立ち向かい、克服できるように支援することである。これを実現するためには、技術や知識だけでなく、心からの共感と理解が必要不可欠。これからもSNSを含め、あらゆる手段を活用して、この重要なメッセージを広めていきたいと思う。
社会福祉士としての旅は、挑戦と学びに満ちている。しかし、そのすべてが、より良い支援を提供し、より深い共感と理解を築くための貴重な経験となる。今回の子ども電話相談の対応から学んだことを胸に、これからも社会福祉士として、一人ひとりの相談者に真に寄り添い、支援していきたいと思う。

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