23.11.07- 風邪

2023.11.07
風邪を引いて仕事を休んだ夜に街を歩いた。今日は何も生産していない日。でも、劣等感ではなく喜びに満ちている。生きることに誰かの許可なんていらない。何も生産しなくても生きていていいのだ。それよりも、出来栄えが悪いと分かっているものを何とか生産する日々のほうが、ずっと心が疲れる。

夜風が心地よい。熱で頭がぼーっとするせいか、住み慣れたこの街も今日初めて訪れたような気分になる。今、生きてるな、死んでないな、幸せだな、と思う。

火曜日の夜に居酒屋で酒を飲むサラリーマン。その居酒屋の前で客引きをする人。ドーナツ屋の店員。純喫茶にいる大学生二人組。その大学生に煙草を吸いながら話しかける女の人。喫茶店の店主のおばあちゃん。選ばなかった未来ではなく、全部今からなれる未来だという気がした。自分が何者なのかなんてずっと分からないけど、だからといって別に不安じゃない。人に、街に、この夜の空気に、自分という存在が段々と溶け出して、一体化していくのを感じた。

2023.11.08
「小学生の頃に貴方を見て一目惚れしました」と夢の中で告白された。相手は見ず知らずの高校生か大学生くらいの男の子。でもすごくドキドキして、しばらく見つめ合ったあとに、指を絡めた。ふと気づくと、たくさんの人がこっちを見て囃し立てている。恥ずかしさで目が覚めてしまったけど、あの瞬間の高揚はまだ残っていた。

録画した「きのう何食べた?」のドラマを観る。SEXの描写が少なく小綺麗な感じが嘘っぽい、と以前に友達が言っていたが、僕にとっては永遠の理想のロールモデルだし、それがこのドラマの良さだと思う。自分が汚いからといって、汚いものを喜んで見ていても仕方ないじゃないか。

このドラマで描かれる友達や家族や恋人との関係性はなかなかのリアリティで僕に迫ってくる。カミングアウトを済ませて関係性を再構築すること。恋人と互いにリスペクトし合いながら愛を深めていくこと。

自暴自棄よりも速く走るしか
明るい部屋はないんだよ

爛漫/カネコアヤノ

最近好きなフレーズ。惰性で作りあげた習慣や関係性を打ち破るべく、少しでも多くもがいて、抜け出したい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?