12/6~12/7
夜、いつものように添い寝マッチングへ向かう。いくつかのインスタンスをふらふらと歩き回っていると、目の前に「撫でてほしい」というタグをつけている人がいた。少し迷いながら手を振ってみると、相手も手を振り返してくれる。その様子に、これは一緒に寝られるかもしれないと思い、手招きをして近くの空いている場所へ寝転んだ。すると、相手も私の隣にそっと横になってくれた。
隣に寝ている相手の頭をゆっくりと撫でる。相手も私のことをゆっくりと撫でてくれる。私もまた、相手をゆっくりと撫でる。その繰り返し。ただ静かに撫でて、撫でられて――いつの間にか、時間の流れがゆっくりになったような気がした。
そのうち、ふと意識が遠のいていく。どうやら私の方が先に寝落ちしてしまったらしい。目が覚めた時、隣にはもうその人の姿はなかった。
……なんというか、負けてしまった気分だ。いや、勝ち負けなんてものはないのだけれど。撫でられて、安心して眠ってしまった自分が少しだけ悔しい。でも、それ以上に心地よい時間だったことは確かだ。