11/27~28
夜、いつも通りVRChatにログインしてフレンドリストを眺める。オンラインのフレンドは何人かいるものの、「今このタイミングでjoinしていいのかな」と迷ってしまう。気軽に来てほしい、とプロフィールに書いている人もいるけど、私みたいな無言勢だと、それだけで少し壁を感じてしまうんだ。会話が苦手な自分が相手に気を遣わせたらどうしよう、なんて考えているうちに、だんだんjoinする勇気が薄れていく。でも、これって私だけじゃなくて多分多くの人が同じように感じてるんだと思う。優しい人が多いからこそ、無理させたくないって気持ちが出てきちゃうんだよね。
そうこう考えているうちに、気づけばまた睡眠時間が削られていく。このままじゃダメだと思い直して、結局いつもの添い寝マッチングワールドに入ることにした。このワールドには簡易的な個室がいくつかあって、そこを利用している人も多い。けど、個室にいる人たちに近づいていいのかどうか、その判断がまだ自分には難しい。だから、個室のあるエリアには近寄らないことにしている。
インスタンスをしばらくフラフラと歩き回り、時間的にもそろそろ寝ないと明日に響くな、とソファを見つけて横になった。でも、なかなか寝付けない。夜中に何度も目を覚ましてしまうんだ。周りを見渡すと、誰かが寝ている姿は見えるけど、自分の隣に人はいない。そのせいか、不安と孤独感がじわじわと押し寄せてきて、なんだか胸の奥が落ち着かない。
そんな状態を何度か繰り返す。寝たり起きたり、寝たり起きたり。そのうち、もう起きなきゃいけない時間になってしまった。正直、ちゃんと眠れた感じがしない。少し落ち込んだ気持ちのまま、ログアウトしようかなと思いつつ、最後にフレンドリストをもう一度チェックしてみた。すると、フレンドがフレンド+のインスタンスにいるのを見つけた。なんとなく、その人に「おはよう」の一言を残したくなって、勇気を出して入ってみた。
そのワールドは広めのルーム系で、今まで見たことのない場所だった。そこにいたフレンドが私に気づき、「いつでも気軽に寝にきてね」って声をかけてくれた。その言葉に私は頷くだけだったけど、後からじわじわと嬉しさがこみ上げてきた。多分、そのフレンドの言葉は、私がずっと欲しかったものだったんだと思う。不安で揺れていた気持ちが、ふっと救われたような気がして、気づけば少しだけ涙がこぼれていた。