11/30~12/1
気がつけば、もう12月。あっという間に今年最後の月になってしまった。V睡を始めてから約1週間が経過。この短い間だけでも、驚くほど濃密な体験をしている気がする。フレンドの数も少しずつ増え、優しい人たちに出会えたことに感謝の気持ちでいっぱいだ。
この日は、昼間に偶然会ったフレンドと、「一緒に寝ようか」なんて話を軽くしていた。その時点で具体的な約束をしたわけではなかったけれど、少し期待もあって、自分のインスタンスを立てて待つことにした。待っている間、動画を流しながらぼんやり過ごす。しばらくしてうとうとし始め、気がついたらどれくらいの時間が経ったのかもわからない。
ふと目を開けると、隣に誰かが寝ようとしている姿があった。その瞬間、少し驚いてしまった。というのも、自分が立てたインスタンスに誰かが来てくれるなんて想像もしていなかったからだ。昼間に話したフレンドではなかったが、来てくれたという事実が嬉しかった。
翌日の午前。目は覚めていたけれど、どうにも寝足りない感じが抜けない。なんとなくフレンド欄をチェックすると、昨日昼間に話したフレンドが「フレンド+」でインスタンスを立てているのを見つけた。これ幸いとそのインスタンスに入ろうかと考えたものの、ふと目に入った参加人数が「2」と表示されているのに気づく。
……これは、入ってもいいのだろうか?
心の中で葛藤が始まる。きっと気にしない人も多いはずだ。でも私は違う。こういう状況ではどうしても気にしてしまう性格なのだ。そもそも、今立っている部屋を作ったのはフレンドなのか、それとももう一人の人なのかわからない。どちらがホストでも、基本的には「フレンド+」の意味を理解しているはずだから、誰が来ても大丈夫、という考え方もあるだろう。
でも、陰キャな私はそんなに簡単には「入る」を押せない。押すためには、心の中で相当な気合を入れる必要があるのだ。それでも、一歩踏み出してみたい気持ちはある。何度か押そうと指を動かしかけては、躊躇する自分を感じながら、そのインスタンスを見つめていた。