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コーヒーにソーサーは必要ないのでは

カフェでコーヒーや紅茶を注文すると、必ずといっていいほどソーサーにのせられて運ばれてくる。これがいらない。もう絶対にいらない。

どう考えてもソーサーと共に一杯をゆっくりと楽しむのは難しい。ソーサーの多くには傾斜がついており、共に運ばれてくるスプーンやシロップ類は自然と中心に滑ってくる。カップを持ち上げるたびに、スプーン等が中心を占領するため、一杯飲むたびにカップを持っていない方の手でスプーンを動かし、カップを戻す領域を確保しなければならない。こんなこと誰がしたいのだろうか。カップをソーサーに戻した後にもスプーンがすぐに滑ってきてカップの足に当たり、スプーンについたコーヒーがカップの足に付着し、見た目も悪い。

ブラックコーヒーを飲む場合でもソーサーは必要ない。ソーサーは大抵カップと同じ陶器でできており、カップを置くときにほぼ不可避で「カチャ」という音が発生する。「カチャ」なしで飲めている人を見たことがない。このせいで、毎回カップをおくときに大きな音を出さないよう大変慎重に置かなければならないため、リラックスしてコーヒーを飲むことが難しくなる。

カップと一緒にお茶菓子を出す時に見栄えが良くなるという意見もあるだろう。というか、これしか反論は考えられない。他にはいいところが何もない。

しかし、シロップを混ぜたスプーンをソーサーに置くと当たり前だがソーサーが汚れてしまうし、カップを置くたびに「カチャ」という音がしていることがそもそも美的体験を損なっている。機能的にも不要なので、雰囲気のためだけに我慢するべきではない。あえて残すなら、スプーン他を置く皿と、ソーサーを分けるべきだと思う。

ソーサーが存在する理由について調べてみると、昔はカップから飲み物をソーサーに移してから飲むという使い方があったらしい。コーヒーをソーサーにワンバンさせて飲む理由は現代人の私にはもう分からないが、その時代にはソーサーは少なくとも飲むために必要だったのであろう。現代ではソーサーには置き皿としての機能しかない。しかし、机に直接カップを置いても全く不便しない。ソーサーは余分なのである。

洒落としてソーサーを出すのはもうやめて良いと思わないだろうか。

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