卵の調理性〜カスタードクリーム〜
おはようございます☺️Bonjour(ボンジュール)
こんにちは☺️Bonjour(ボンジュール)
こんばんは☺️Bonsoir(ボンソワール)
パティシエのねねとです。
材料としては、卵黄、牛乳、砂糖、でんぷん(小麦粉、コーンスターチ)を使う。
カスタードプディングと異なるところは、卵の量が少なく、でんぷんを使う点である。
カスタードクリームには、加熱して冷却するとクリーム状に変化するという、でんぷんの特性が利用されている。
カスタードクリームにおいては、材料を煮立てるため、たんぱく質の変性に応じて撹拌することが、重要なポイントになってくる。
①鍋でカスタードを作るとき、鍋底の温度が高いため、底は早く糊化してやや固まった状態になるが、上の方はまだ液状である。
このとき、鍋底をかき立てて、底についた部分と上の液上部とを、まんべんなく混ぜ合わせて、温度差や粘度差を少なくしなければならない。
そのためには、①火力を弱くすること、②鍋底にぴったり合ったスパテラを使うこと、③撹拌方法とその速度に注意すること、が大切である。
いつまでも泡立器を使っていたり、早く撹拌しすぎたりすると、熱変性によって、たんぱく質分子の結合が切れてしまい、よい網目状を作れないことがある。
②次第に沸騰してくると、全体が糊状になったように見える。
このように思えても、ゆっくり加熱し続けなければならない。
濃度が安定してきたかどうかをみるには、カスタードの厚い層が付くかどうかをみるには、カスタードをすくってたらしてみるとか、スパテラまたは、さじにカスタードの厚い層が付くかどうかをみるなどの方法がある。
③冷却するとき、表面に膜を作らず、内も外も冷やすよう注意しなければならない。
鍋から他の容器に移し、静かに上下に動かして、網目構造をこわさないようにしながら、人肌程度までに下げ、全体を均一に冷却する。
カスタードクリームに使うでんぷんに、コーンスターチがある。
薄力粉や強力粉と混合、または単独で用いられる。
上図は、粉による破断力とかたさの相違で、最も大きいのはコーンスターチ、次いで薄力粉、強力粉の順であった。
これらは、成分がやや違うため、それぞれ異なった性質の製品になる。
水のように分子が移動するものは、表面と内部の温度差が小さいが、カスタードのように卵たんぱくやでんぷんによって網目構造になっているものは、加熱後冷却すると分子が移動せず、表面と内部の温度差が、次第に大きくなる。
表面は、水分が蒸発してかわき、温度が低くなるので、かたい膜状のものができるが、内部は固まらず、やわらかい状態のままである。