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【Flesh and Blood】最速!ロゼッタ リミテッド攻略~Rosetta Limited Guide

lighdarです。いよいよ待望の新セット、ロゼッタが発売ですね。
今期はドラフト開催のProQuestが全国各地で開催され、11月に大阪で開催される世界選手権でもロゼッタドラフトで6ラウンドが争われます。
まだ発売前のロゼッタですが、FaBのリミテッドには盛り上がって欲しいので、前回記事に引き続き今回も最速攻略ということで記事を書くことにしました。

記事執筆の準備として、まずは発売に先駆けて9月6~8日にロゼッタリミテッドで行われたワールドプレミア/コーリング タンパベイのアーカイブをほとんど視聴しました。その後オンラインツールTalisharでロゼッタ限定のコモナー構築を有志と3日間にわたりプレイして調整を行いました。これにより自分の中で得られた結論を余さず記載しています。なおコモナーでテストしていた都合、レアの存在は考慮できていません。ご了承ください

Sappiestサーバーの方々と世界選手権サーバーの方々にご協力いただきました。
ありがとうございます。

ロゼッタリミテッドの基本の「キ」については、以下の公式記事『ロゼッタ(Rosetta)』入門 を参照してください。

それでは、はじめて行きましょう。


各タレント、クラスの特徴について

大地(Earth)カード

環境の象徴になりそうな3コスト8点。最強。

環境を定義する強カードたちです。
墓地の特定カードを3枚追放する「腐解」(Decompose)能力や、ヒーロー能力でも参照する「追放領域に大地カード4枚以上」を満たせばとても高い性能を発揮します。
また攻撃アクションは2コストまたは3コストであり、ピッチしたカードがデッキの一番下に戻る為デッキの消耗がゆるやか、という特徴も持ちます。ロゼッタ環境ではしばしばデッキ切れが問題となるので、無視できないメリットです。

弱点を上げるなら、「続行」を持つカードが少ないということです。1枚をピッチして1枚で攻撃する動きが基本のため、防御に2枚使えないと手札を使い切れない展開が多発します。
防御値は2が多く、高いとは言えません

稲妻(Lightning)カード

見た目は強くないが、確実に「続行」できるので重要度は高い。防御値がない。

赤であれば1枚あたり3~4点で連続攻撃できるのが特徴です。ダメージ効率はそれなりに良いですが、「続行」が噛み合わないと事故が起きるリスクもあります。デッキの消耗も早いです。
一方で「続行」連打で手札を使い切れるのがメリットです。
防御値は2が多い上に、防御値を持たないカードも多く、守りには全く向いていません。

魔術師(Wizard)カード

アンブロッカブルで相手に手札を使わせない

秘術ダメージを与えるカード群です。秘術ダメージは通常のブロックが出来ないため、相手に防御させずにダメージを通すことができます。
この性質はリーサルを取りやすいというだけでなく、相手の手札を使い切れなくするというメリットがあります。
一方でダメージ効率は攻撃アクションと比較すると悪く、続行もないため4枚の手札を使い切るのは難しいです。
ほとんどのカードが防御値3となっています。

ルーン剣士(Runeblade)カード

ボーナス条件を満たせれば強力。でも大抵防御に回される。

今回の問題児です。「このターン秘術ダメージを与えていた場合」をボーナス条件とするカードが多い一方、ルーン剣士の秘術ダメージソースである「ルーン陣」トークンを出すカードに使いにくさが目立ちます。
うまく「ルーン陣」トークンを準備出来てフルパワーを発揮できると思っても、「アリアの聖域」の能力で秘術ダメージを防がれて頓挫、という展開もよくあります。特に「食肉の晩餐」に「続行」が付かなくなるのが致命的です。
一方ほとんどのカードに防御値が3あるのが魅力で、「続行」持ちカードも比較的多いです。

ルーン剣士相手には後手0ターン目に起動する展開にならないので、
通って欲しいルーン陣のダメージを的確に防がれやすい

各ヒーローについて

基本的にはドラフト目線です。総評としてのヒーロー評価を先に書いておくと
Florian>Verdance=Osillio>>>Aurora
と考えています。
ドラフトの卓配分は、
Florian3人、Verdance2人、Osillio2人、Aurora1人
が適正人数だと予想しています。

それでは、各ヒーローを詳しく見ていきましょう。

フローリアン

大地・ルーン剣士

環境最強です。シールド戦では半数近いプレイヤーが使用することになると思います。大地カードの「続行」が少ない、防御値がやや低いという弱点をルーン剣士カードが上手く補っています。
2枚ブロック・2枚攻撃で安定して毎ターン13点前後の表現価値を出すことができ、基本に忠実ながら非常に強力です。

また武器の強さも特筆に値します。

お互いファティーグしたらこちらが勝つという安心感

大地アタックアクションに続行がない都合、思ったよりは武器を使用する機会は少ないのですが、1コスト3点オーラと併せて2枚で7点相当の動きができます。なにより、お互いデッキにカードがなくなったときにも最低限攻撃が出来るのが偉いです。(後述のヴァーダンスとのマッチアップで大きく影響します)

弱点としては決定力不足、つまり相手のわずかに残ったライフを一気に削り切る手段に欠けるということが挙げられますが、相手に防御をさせつづけて結果として相手のデッキ切れ(Fatigue)で勝利できるので、問題になることは稀です。

手札を使い切れない問題に関しては、採用カードを工夫することで十分に解決できます。気に入っているのは青の《アークナイトの誓い》です。なおこのカードは「ルーン剣士」の攻撃にしかバフが載らないので、赤の採用はリスクが高いことに注意してください。

青で防御値3な上、ヒーロー能力とも噛み合う続行打点。

具体的な戦略としては、ライフを保つことを意識して、守備的にプレイするのが良いと考えています。その点で《秘術の極性》や《肥沃な土地》のようなライフゲインカードは戦略に噛み合っており強力です。但し防御値がないので、重ねて引くと物理ダメージを防げず本末転倒になります。入れ過ぎ注意

対秘術の《Sink Below》
どのヒーローで使っても強いが、特にフローリアンで強い。

その他、フローリアンのミラーマッチではなかなか決着がつかないので、デッキ枚数の節約を意識してプレイしましょう。ヒーロー能力の達成は、無理に急がなくて良いです。

サンプルデッキ

青13枚程度 回復多め

ヴァーダンス

大地・魔術師

大地の強力なアタックアクションと、魔術師の防御が難しい秘術ダメージの両方を持つヒーローです。対面によって大きく動きを変えます

大地ヒーロー相手、特に対フローリアンでは、序盤は秘術ダメージを中心に攻めます。これにより相手に手札を自由に使わせないと共に、大地カードが墓地に落ちることを妨害してヒーロー能力の達成を遅らせます。
2枚ブロック→大地をピッチして杖起動→秘術4点+大地の化身トークン
という動きが理想です。
このまま最後まで秘術ダメージで攻めたいところですが、それをやろうとするとデッキ内のダメージソース総量の関係でデッキ切れで負けてしまうことが多いので、相手の墓地や追放が肥えてきた段階で大地アタックアクションによる高効率攻撃に切り替えます。ここで自分のヒーロー能力も達成しましょう。
最後に、相手のライフが火力圏内まで落ちてきたら、再び秘術ダメージに切り替えて削り切りましょう。対フローリアンでは長引かせすぎてお互いデッキ切れすると武器の差で負けるということを肝に命じて、早めに畳みにいきましょう。

序盤の秘術攻めでデッキに戻って、
帰ってきた頃には詰めとして強い。ヴァーダンスのためのカード。

一方で稲妻ヒーロー相手のプレイは単純です。相手はそもそも防御したくないことが多いので、魔術師カードは防御に回して大地アタックアクションでひたすら殴り返しましょう。もちろん相手のライフが火力圏内になったら、秘術ダメージに切り替えます。

ヒーロー能力を見るとライフゲインするカードを集めたくなりますが、ヴァーダンスでの重要度は低いと考えています。環境で最も多く発生するだろうフローリアンとのマッチアップでヴァーダンス側が攻めなければならないからです。

サンプルデッキ

青14枚
1コスト4点火力は、序盤に赤をピッチして撃つことでデッキを節約できる。


オシリオ

稲妻・魔術師 初期ライフが18しかない。


今環境のダークホース枠です。
稲妻カードによる高効率な連続物理ダメージと魔術師カードによる防御不能な秘術ダメージが同じ方向を向いており、武器が両者の接着剤の役割を果たしています。

使いづらいが、ハマった時の性能はピカイチ。見方によっては常時Art of War(過言)。

ルーター能力も思った以上に強力で、噛み合わない手札を整えてくれます。また序盤にピッチスタッキングが出来た場合、そこにたどり着くまでのターンも調整してくれます。

オシリオのプレイングで重要なこと、それは「緩急」です。仮想敵の大地ヒーローは防御に長けており、カード2枚で防げる6点以内の物理ダメージは相手に気持ちよくブロックされて返しに7点が飛んできてしまいます。
これを防ぐには、物理ダメージで攻撃するターンは物理で3枚以上の使用を目指すのが有効です。この方針は武器の能力とも噛み合っており、理想的なターンの例を挙げると以下のようになります。

ターン開始時に前のターンに置いた《稲妻の印》が割れるのにスタックして胴体装備《裏文様の外套》を起動して1リソースと稲妻の化身トークンを得る

手札の《快電の突撃》と《電壊》、アーセナルの《稲妻の波動》で攻撃(11点)

浮いている1リソースで杖起動、増幅3

《エーテルの先駆け》で秘術6点+逆巻能力で続行付与

《秘術の交錯》で秘術3点

使用カード一覧

合計で物理11点秘術9点の20点ターンです。ここまで綺麗に決まることはなかなかありませんが、「しゃがみ」のターンを作ったり、ルーター能力を活用したりして、一気に攻められるターンを作りましょう

この点で現在キーだと考えているのは、《閃光》と《関門の解放》の2枚コンボです。

稲妻カードなので杖のバフにカウントされて偉い
ふつうに使うと2枚引いてもターンが終わってしまう

《閃光》→青ピッチから杖起動→《関門の解放》でお手軽にビッグターンを作ることができます。増幅は杖ではなく腕装備《焦点の保持》で行い、杖は温存して引いてきた稲妻カード分のバフも乗せられると理想ですね。
この2種のカードはヴァーダンスでもアウローラでも使わないので、実質オシリオ専用カードとして安くピックできるはずです。

サンプルデッキ

青7枚 青は、不要の際にヒーロー能力で捨てられるようインスタント推奨。
増幅の腕装備は絶対に取りたい。

アウローラ

稲妻・ルーン剣士

一番扱いに困っているヒーローです。まず稲妻カードとルーン剣士カード間のシナジーが薄く、コストのくっ付きも悪いという自身のデッキ強度の問題を抱えています。その上で環境的に物理ダメージが防がれやすいという逆風まで吹いています。
ヒーロー能力の起動コストが1なら、あるいは武器のバフがルーン剣士カードに対しても働けばまだやれたかもしれませんが、現状は一弱という結論です。

これを振ると大抵ヒーロー能力を起動するリソースが残らない。
ルーン剣士軸で組もうとするとバフが得られない。

それでもドラフトは相対的な強さのゲームなので、不人気であればあるほどカードが集まりやすいというメリットを享受出来るはずなのですが、このセットに限れば稲妻のカードはオシリオに、ルーン剣士のカードはフローリアンに取られてしまい、その点でも希望が見えません。

あえて強みを語るのであれば、オシリオには構造的に有利です。オシリオはあまり防御してこないので物理ダメージが防がれやすいというデメリットが目立たず、オシリオ側の秘術ダメージより効率よく攻めることができるので、初期ライフの差も相まってダメージレースを優位に運べるはずです。
オシリオキラーとして環境に立ち位置を持てるか、今後の展開に期待したいところです。

サンプルデッキ

青8枚  Blush Offは、足装備とのコンボで1枚で5点軽減できるので1枚だけ採用。


おわりに

環境ファーストインプレッション、いかがでしたでしょうか。
この手の記事を書くときはいつもレベル感に悩むのですが、プレリリースに遊びに来たカジュアルプレイヤーから世界選手権出場者まで全受けを目指して書いてます。
この記事でドラフトをやってみたいという人が増えて、最寄りのお店などでドラフト卓が立つことを願っています。


最後に宣伝。秋葉原に新しいFlesh and Bloodの専門店がオープンするようです。熱心なFaBプレイヤーの方が開くお店なので、プレイヤー目線の良いお店になると思います。応援しています。