パーソナルジム、そんなに人気なら倒産しないよね

　先日仕事をしていたら、パーソナルトレーニングジムを運営している会社が破産したと言うニュースが入ってきました。

　まぁコロナで自粛期間だし影響受けて倒産するところも出てくることは予想できていましたが…

　パーソナルトレーニングジムサイトでは評判もよく、ランキングも上位に入っていたので、そんなに評判の良いジムがコロナの影響を受けたにしても、１ヶ月や２ヶ月で倒産するのはちょっと不思議です。

　私も民事再生した会社にいましたが、会社というのはある日突然潰れるわけではなく、確実のその前段階があります。

　民事再生に関しては「人生振り返る」シリーズで詳しく書きます。

　おそらく、以前から資金繰りは自転車操業だったのではないかと思います。

比較サイトに騙されてはいけません

　今回破産したのはエクスリム株式会社。XSLIMと言うパーソナルトレーニングジムを運営している会社です。　

　調べてみたらXSLIMは某比較サイトでは３位にランクインされていました。

　で、怪しいのがこの比較サイト。数年前から検索すると上位表示されるようになっていて、ジムを選ぶお客様サイドからしたらとっても便利なサイトです。

　各地域のパーソナルトレーニングジムの料金やサービス内容などを見込み客にわかりやすく比較してくれています（体験談があるサイトも存在します）。

　ところが、このようなサイトを信じて実際に通うと痛い目を見ることも少なくありません。

　なぜなら、これらのサイトはお金次第で上位に掲載してもらえるからです。トレーナーの質などは関係ありません。順位はお金次第です。今回ご紹介しているサイトがお金次第かどうかはわかりませんが、私のところにもこのような比較サイトからの営業は割と頻繁に来ます。

　つまり、モンドセレクションや特保みたいにお金次第でどうとでもなるランキングなのでそれをそのまま鵜呑みにしてしまうのは危険なんです。

トレーナーに国家資格はありません

　　これは今回引用している比較サイトで１位になっているジムのデータ？です。

　注目して欲しいのはおすすめポイントの一つ目、「日本有数の国家資格トレーナー在籍」と言うところです。

　「日本有数の国家資格トレーナー在籍」となんとも凄そうな感じでお勧めしたいますが、これに騙されてはいけません。

　なぜなら、日本にはトレーナーの国家資格がないからです。

　この時点でこのサイトの怪しさ全開です。

　たまに理学療法士や鍼灸師などの国家資格を前面に出しているHPを見かけますが、これらの資格はリハビリや治療の資格であって、トレーニングの資格ではありません。

　同じように医師監修といった感じに医療従事者を前面に出してくるケースもありますが、これもまたトレーニングとは関係のない話です。治療とトレーニングは全くの別物です。

　もう一度書きますが、日本にはトレーナーの国家資格なんてものは存在していません。NSCA、JATTI、NASM、JHCA、NESTA、JSPO-ATなど国内外問わず色々ありますが、国家資格ではありません。

　ちなみにですが、、、

　このようなチェーン店に所属しているトレーナーさんで、「この人凄いなー」って思った方はいまだかつて1人もいません。

　お腹の引き締めのために「プランクを60秒頑張りましょう！」と無駄なコアトレをやらせてみたり、「肩こり改善のために肩甲骨動かしましょう！」と言って肩甲骨を動かす謎のトレーニングをさせてしまったり、TRXとかBOSUバランス使えばファンクショナルトレーニングだと言っている方がほとんどです。

　これ、アプローチとしてはほとんど不正解ですからね。

潰れるには原因がある

　冒頭でも書きましたが、私も昔働いていた会社が民事再生になったことがあるのでわかるのですが、ある日突然資金がなくなるのではなく、その前からキャッシュフローが悪化していることがほとんどです。

　当時の私も資金繰りが悪化していたので本社から売上アップをきつく言われていましたが、この会社もネットを見ると相当しつこい勧誘をしていたようです。　

　今回コロナがトドメを刺しただけで、コロナがなくても倒産は免れなかったのではないかと推測します。

　このような場合、現場のスタッフも知らされていないことが多いのでなんとも言えませんが、返金できるかの問い合わせもあるようなので、直前まで勧誘は続けられていたように思います。

　パーソナルジムを選ぶ場合は、比較サイトの情報だけを信じるのではなく、そのジムのスタッフが発信しているブログやインスタなどを見ることをおすすめします。

　発信している情報である程度の人柄や知識量は確認できるかと思います。