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個性を伸ばすことと受験勉強と 〜リケジョな子育て Vol.25〜

noteマガジン『東工大飛び級ママの「リケジョな子育て」』/第25号です。
このnoteマガジンは、発行人・福所しのぶが日経xwoman Terraceブログに投稿したオピニオンのうち、「子育て・教育(STEAM教育含む)」テーマのものをピックアップし、一部再編集してお届けしています。

今回は2023年12月1日の投稿から。元の投稿は、日経xwomanに掲載された記事『中学受験と「子ども時代を守る」を両立できる家庭 5つの特徴』(下記リンク)を受けて、感じたことや気づきをシェアさせていただいたものです。では、どうぞ!

※以下の本文中、「参照記事」とあるのは上記リンクの記事を指します。


まずは参照記事からの一文を。

『一見中学受験は個性を大事にして伸ばすことと相いれないように思えるかもしれないですが、『中学受験』イコール『その子らしさを潰すもの』とは限りません。』

中学受験に向けてサポートしている親としてほっとする言葉です。

我が家がなぜ中学受験を選んだかというと、私も夫も理系なこともあり、子どもの興味も理系寄りに。経済的負担を考えると国公立大を視野に入れてほしいところなので、大学受験するだろうという前提で考えています。

私自身は受験は高校からでしたが、大学受験の際は中高一貫校の方と塾でご一緒するとどことなく余裕がある感じがしたものです。中高生の間に見聞を広めるゆとりをもってほしいという思いがあります。

では、そのために小学生のときに勉強漬けにしてよいのか…。「強みを伸ばそう」という流れが色濃くなってきている昨今では葛藤がないわけではありません。

ただ、個人的には、小学生のうちに「何かに打ち込む経験」は必要だと感じています。それが自発的に興味をもったものであれ、追い込まれた結果そうなったものであれ。

というのは、私の子供時代の話で恐縮ですが、
10歳のときに、父の仕事の都合で突然アメリカの現地校に通うことになったのです。しかも、ロサンゼルスやニューヨークなどの日本人の多い街ではなく、日本語の補習校もない地方都市でした。

ほぼほぼ40年前、子どもの英語教育なんて皆無に等しい時代。「ハロー!」くらいしか分からないまま、中学生向けの英和・和英辞書を片手にポーンと放り込まれたわけです。
(もちろん、両親も子どもを守るのに心を尽くしたと思うのですが、子どもなりにチャレンジングな経験であったことは間違いありません)

友達と話せるようになりたいという思いもあれば、言葉が通じず悔しかったり恥ずかしい思いもたくさんある中で、その英和・和英辞書をボロボロになるほど使い倒した経験は、その後、自ら学ぶ姿勢の土台となっているように思います。

小学校時代の「何かに打ち込む経験」が大切と思うのはそんな理由からです。

興味の対象がはっきりしているお子さんなら、それをとことん突き詰めていく取り組みがそんな経験になるかもしれません。我が家の場合は今のところ、理科に興味があって、弱い立場の人に寄り添いたい、といった感じでまだ漠然としています。やりたいことがはっきりしてくるには、もっと知識と見聞を広げる必要がありそうです。

であれば、中学受験は世間に対する知識を増やす意味でも、子どもにとってまたとない経験になるのではないか。そんな考えでいます。

実際、子どもの勉強につきあっていると、大人になったからこそ見える各教科間のつながりや、実生活や社会の状況とのつながりなども見えてきます。そんな大人目線の気づきも子供と話したりするのも私にとっては楽しい時間です。

引用記事からの言葉をもう一つ。
『中学受験の本当の価値は、志望校に受かることより、子どもにとって中学受験がどのような経験になったかにある』

成績もさることながら「経験」にフォーカスすることを忘れずにいたいものです。

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