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著者・寺田真弓さんが豊野高等専修学校で特別授業

こんにちは。物語のアトリエの安藤陽子です。「9/27 世界観光の日」に絵本を出版してから早1ヶ月、たくさんの嬉しい出来事がありましたので少しずつnoteでご紹介していこうと思います。

絵本を題材にした対話型の授業が実現!

福祉について学び始めたばかりの生徒さんたち絵本をめぐって対話

『ほんとうにだいじょうぶ?』(絵・森のくじら)の著者・寺田真弓さんが10月23日、長野県の豊野高等専修学校で、生活介護コースの生徒さんと先生19名を対象に特別授業を行いました。

「高等専修学校」とは、中学校卒業者を対象に実践的な職業教育が行われている学校のことです。豊野高等専修学校には「生活服飾コース」「生活情報コース」「生活美術コース」「生活介護コース」の4コースが設置されていて、寺田さんが授業を担当された「生活介護コース」の高等課程では、介護福祉士を受験するために必要な「介護福祉士実務者研修」を受講できるようです。

「こんなに明るい障害のある方っているんですね!」

寺田さんの夫・ユースケさんをはじめ、海・空・山など豊かな自然に触れるアクティビティを楽しんでいる車いすユーザーの方々、その旅を支える観光事業者の方々が、日本全国には大勢います。

各地でそのような人との出会いを重ねてきた寺田さんからエピソードを聞いた生徒さんたちからは、「こんなに明るい障害のある方っているんですね!」と驚きの声が。「もっと大変そうなイメージでした」「ほとんど家に居るのかと思っていました」など、目からウロコが落ちたというコメントがたくさん寄せられたそうです。

この日の授業では、寺田さんが「主人公は最初どんな気持ちだったと思いますか?」「車いすユーザーが外出するとき、どんなことが大変だと思いますか?」「視覚障害者の人は星空を見ることはできないけれど、誘ったら楽しめると思いますか?」など、いくつかの問いを投げかけ、3人ずつのグループに分かれてディスカッションが行われました。

物語のアトリエから9/27に出版した絵本『ほんとうにだいじょうぶ?』(文・寺田真弓、絵・森のくじら)の一場面。車いすのまま乗車できるゴンドラがあり、星空ツアーを楽しめる長野県阿智村が舞台。

寺田さんによると、もしも自分が主人公だったら…という問いかけに対しては、生徒さんから「本当は行きたくても迷惑をかけてしまうかもしれないと不安になりそう」「色々なところに行けたら一緒に旅してくれた人に感謝の想いがこみ上げる」といった声が上がったそうです。

絵本を通して「当事者性」を感じてもらえたら

2時間20分にわたる初授業を終えた寺田さんに感想を伺ってみました。

森のくじらさんの絵がとっても可愛い!というリアクションがすごく大きかったです。親しみやすいイラストのおかげで、堅苦しくない雰囲気の中、福祉やユニバーサルツーリズムについて語り合うことができました。この絵本が『自分だったらどう行動するだろう?』と当事者目線で想像するきっかけになれば」(寺田さん)

物語のアトリエでは、対話を生み出す本づくりをめざしています。例えば、この物語の『前日譚』や『後日談』を想像して実際に書いてみるのも楽しいかもしれません。多様な学びの場で、『ほんとうにだいじょうぶ?』を活用いただけたら嬉しいです。

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