猫について

うちの飼い猫は今の子で3代目。
1代目は迷い猫で、外で飼っていたためいつの間にかいなくなってしまった。だいぶ経ってから、縁の下で固くなっているのを見つけ、畑に埋めてお墓にした。
2代目は母が拾ってきた捨て猫で、事故で足が3本になったけれど、とても頭の良い猫だった。
私にとても懐いていて、そっと玄関を開けては私の部屋まで来て布団で一緒に寝た。
ある時猫エイズにかかってしまい、治療の甲斐なく亡くなってしまった。
最期の方は目ヤニやヨダレがひどく、毛並みもバサバサだった。
その風貌で私に擦り寄ってくるので、汚いなと思って避けていた。

私は今でもその時の自分が許せない。

どんな姿になっても、大事な猫に変わりないのに、なんで最期まで可愛がってあげなかったんだろう。
あの猫はどんな気持ちで最期を迎えたんだろうと、思い出す度に涙が溢れる。
あの猫の代わりはどこにもいないけれど、それでも次の猫は必ず幸せにする。
新しい猫を迎える決心がつくまで20年かかった。

私はやっぱり猫が好き。
何者にも代え難い幸せな感覚をくれる不思議な動物。
時間を、命を共にすることは可愛いだけじゃすまないけれど、それでも…

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