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資生堂のBBクリームのPR戦略に学ぶ

日々商品の売り方を考えるセールスプランナー(販売促進・企画)の私が、PR戦略のヒントと、男性化粧品市場の可能性について書いてみます。


▼最近旦那さんが日焼け止めを塗るようになったんです

私の旦那さんはゴルフに行く回数が多いんです。

毎年「夏は絶対日焼け止めを塗った方が良い!」と妻の私が何度言っても、塗らない、日焼け止めを買って渡してもゴルフバックに入れっぱなしでした。

毎回日焼けしては真っ赤になり、肌がひりひりする~と言って肌を痛めまくっていたにも関わらず、塗らないまま。

でもある時、旦那さんがゴルフから帰ってきて「やばい!俺、次から絶対毎回、日焼け止め塗るわ!」と言ってきたんです。

理由を聞くと、同行者の同じ年齢の男性が10歳くらい老けて見えたらしいのです。その男性はゴルフ歴10年(ラウンド回数多め)で全然日焼け止めを塗っていなかったそう。6年目から途端に肌がボロボロになって一気に老け顔になったんですって。今は日焼け止めを塗っているけど、「どうやったって戻らない」と嘆いていたそう。それを目の当たりにして旦那さんは「ビビった、いや~ビビったわ。日焼け止め必要だ!」と言ってそれから毎回ラウンド前にせっせと塗っています。


そういえば、

unoの男性用BBクリームがヒットしているらしい!


この記事を読んで、PR戦略のヒントを3つ見つけました。


【PR戦略のヒント1 売るメッセージを本質に寄せる】

資生堂が、起業家セミナーで男性用BBクリームをPRしたその理由は、

「男性もメイクをするのが当たり前」というメッセージを伝えても、売ることを目的とした企業の主張だとそっぽを向かれてしまう可能性があった  ※記事引用

ということが挙げられていました。

私のクライアント先でも、販促企画会議の中では「いかにキャッチ―に売るか」「バズらせにいくか」ばかり考えている風潮があるのでその辺はもう一度見直すきっかけになるかもしれません。


【PR戦略のヒント2 セールスはさりげなく】

さらに資生堂の起業家向けセミナーでは、セールスも

「商談や面接では第一印象も大事。それをサポートするのがBBクリーム」と最後に控えめに一言添える

という、さりげなく印象付けるというのがなんとも心地いい。実際「メイクに抵抗がある」という前提のターゲットなわけだから、「メイクで革命を!」みたいな演説を聞いても引くだけなんだろうな~と思います。



【PR戦略のヒント3 利用シーンをイメージさせる】

何度もこの記事に出てくる「セミナー会場」に集まってくるのは、BBクリームを買ってほしいターゲット男性ではありますが、その男性たちは起業家向けセミナーや、エンジニア向け転職セミナー、就活セミナーを受けに来ています。

そのセミナー会場を今回は「メディア」にし、更に起業家として、転職・就活の際に好印象を与え自信を持てるようにする手段にBBクリームがあるよという具体的利用シーンをアプローチしているわけです。


ゴルフ場で同行した「自分より10歳以上老けて見えた同年齢の男性」が、旦那さんが日焼け止めを使い続けるきっかけになったわけですが、

ここにも

自分が長く過ごす場所 + 自分と同じ年齢

という具体的な未来のイメージが見えたというのが大きかったと思います。

これが商談中に聞いた話や、飲みの席で聞いていてもピンと来てなかっただろうし、ゴルフ場でもキャディさんや、同行の若い男性に言われても響かなかったと思います。


でも利用シーンを明確にイメージできる瞬間があれば購買行動に移ります。男性の方が迷ったり他の方法を探したりするのが面倒な傾向にあるからより有効かもしれません。


▼やっぱり男性品化粧市場は伸びると思う

旦那さんは日焼け止めをきっかけに、スキンケアに興味を持ち始めました。

私が、ゴルフ後の寝る前に化粧水と保湿スキンケアをしてあげると「翌朝の肌のしっとり感が全然違う!」という聞き飽きた体験談コピーをマジで言ってきました。

その肌実感から「肌がパリパリが普通じゃないんだ!」という肌しっとり感をキープすべく、ゴルフの日だけじゃなく毎晩のスキンケアが始まり、1年ほど続けています。

そういえば、シャンプーのサブスクでも男性の方が継続率が高いらしいです。定期を解約するのが難しいし、意外と1回決めたらちゃんと使い続けるんだって友人が言っていたのを思い出しました。

大手がこの市場を作っている傾向から、ターゲットもどんどん増えていき、マーケットも広がりそうですね。




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こゆき(koyuki)
喜びます、ありがとうございます。