早朝の神社
「オレたちじゃねぇんだよ!オレ個人の意見だから、これがオレのオレ自身の気持ちなんだよ!」と聞こえてびっくりした、道すがらの神社。お賽銭を入れ、手を合わせた瞬間に耳に飛び込んできた。
境内の横に2人組がいた。私はお詣りをしながら彼の意見を聴いてしまい、なかなか気持ちわかるな、と思った。
「オレたちじゃなくて、オレは、これが本当の気持ち。」なるほどなぁ、隣にいる人に言ってるんだろうけどもう、もはやその大声は神への宣言だぞ、アツいなぁ。でもわかる、物言いは多少乱暴だけど、言わんとしていることはわかるぞ青年、大志を抱いとるわけやな。
その周りを穏やかに掃除しているお婆さんの姿。
青年の演説と、お婆さんが落ち葉を掃く音を聴きながら、とりあえず私は手を合わせた。
気づけばまぁまぁ全員が近距離だったし、お互いの気配はわかりながらこのまま去るのもなぁ、と思って、
「おはようございまぁーす。」
とだけ軽く会釈をして前を横切った。
「おはよーございますっっ!!!」
「おはようございますー。」
「おはようございます、ありがとうございます。」
と言う声を返してもらった。
カオスだったけど、何かが確実にチャージされた。
8月16日 6時13分
喜びます、ありがとうございます。