ハイキュー!!が僕の筋肉になった話

最近ハイキュー!!を完読した。
めちゃくちゃよかった。

とくによかったなと思うことが3つある。

1つめ、登場人物全員が主人公。

ぽっと出の予選敗退する対戦相手も回想シーンまでしっかりかきこんでくる。

ふつうそこまでこのチームにフューチャーする必要ある?ってところまでしっかりかいてくる。
作品全体を通して「負けていくチームも含めて高校部活だ!」って言っているように思えた。
この作品にはモブなんていない。

2つめ、作者の画力がすごい。

特に試合中の画の緩急がすごい。
「静」と「動」の使い分けがすさまじくて、「シン…」と空気全体が固まってしまったのかと思ったら、直後「ギュン!」と動き出す。
なんなら、アニメ版より漫画版のほうが動いている(?)まである。
特に好きな「静」のシーンが日向がレシーブでボールをあげた時の一枚。
読んだ人は分かってもらえるのではないだろうか。

効果音とかを表現するタイポグラフィ?も良い味をだしていた。
日向の「ドン」ジャンプの「ド」がコマ割りに使われてるところは天才かと思った。

ハイキュー!!は、それだけを聞くとちょっとかゆくなるような名言が多いのだけど、かゆいはずの名言があってしかるべき名言へと昇華してた感じがする。

これは画力やシナリオ、読者への魅せ方が極まっているからだと思う。読んでる側としては名言特有のかゆさがまったく気にならなかったし、ダイレクトにエモい。

3つめ、大人(社会人)になってからの話がある。

ハイキュー!!の高校編は日向と影山が一年生の期間で終わる。二年生と三年生の期間は描かれず、「その後の出来事」として語られるだけ。

ただ、ハイキュー!!はここで終わらない。
日向が高校を卒業してからプロになるまでの話がある。成長した日向と影山がお互い別チームに所属した試合でクライマックスを迎える。といった感じ。

高校卒業後、登場人物がどんな職業についたか、現在何をしているのかまでかかれているのが良かった。それぞれの登場人物がありえそうだなと思える選択をしていて妙にリアルだった。

こういう卒業後のできごとが描かれていると社会人(なりたて)としてはすごく嬉しい気持ちになる。今の自分のリアルと進行形で比べることができて親近感がわく部分があった。

高校編は正直登場人物のストイックさとかのせいで、どこか別世界に感じていたのだけど、社会にでた登場人物たちが自分と同じ世界にきてくれたような感じがした。

あと、高校編から社会人編までほぼノータイムで一気に読んだのだけど、高校編の記憶が新しい状態で社会人編を読めたのはよかった。登場人物の社会人の時と高校の時を比べて、終始エモい気持ちで読める。

まとめ

最近はなにか辛いことがあったらハイキュー!!のワンシーンを思い浮かべる。

日向はこういう状況でも前向きだったなとか、日向だったらこういう時どうするだろうかとか。(ハイキュー!!の登場人物では日向が印象的だったので、日向を思い浮かべることが多い)

そうやって自分を奮起させることが増えた。「落ち込んでるのかっこ悪いな」って。

苦しいことがあったときに少しだけふんばれるようになった。

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