NPO法人ライフリンク設立20年、クラウドファンディングに挑戦中
NPO法人ライフリンクは、2024年10月現在、クラウドファンディングに挑戦しています。
これまでに支援いただいた方々、ありがとうございました。クラウドファンディングの目標額300万円にはまだ届いておらず、さらなる支援が必要です。
本noteでは、改めて今回のクラウドファンディングを実施する意図についてお伝えします。ご一読いただき、ぜひ支援を検討いただけるとうれしいです。
2024年10月15日、設立20年に
NPO法人ライフリンクは、2004年より自殺対策に取り組んできて、2024年10月15日に設立から20年の節目を迎えました。
この20年、日本の自殺対策は様々な取り組みが展開されてきました。
それにより、14年もの間続いた「年間自殺者3万人超」の状況が変化し、昨年(2023年)の自殺者数は2万1837人となりました。自殺者数が最も多かった年(2003年)と比較すると、約37%減少しています。
しかし、これはあくまでも「年間自殺者数の比較」であり、「自殺が減った」というのは、実際は「人が自殺に追い込まれるペースが少し遅くなっただけ」に過ぎません。
いまだに年間2万人超、毎日約60人が自殺で亡くなっています。そして、自殺に追い込まれる人は累積で日々増え続けています。
そうした状況を前に、自殺対策においてやるべきこともやれることも、まだ山積しています。
「自殺は、その多くが防ぐことができる死」と言われます。この20年における自殺対策は、そのことを証明しているとも言えます。
自殺の実態を解明し、その分析に基づいた総合的な戦略を立て、戦略を実行するための専任組織をつくり、予算も確保して全国的な取り組みとして対策が進められたなか、自殺者数は約37%減少しました。
つまり、自殺対策をすることで、多くの人が自殺に追い込まれる状況を変えることができるのです。
そして、自殺対策を社会全体で推し進めるために必要なのが、「つながり」です。
「新しいつながりが、新しい解決力を生む。」
2004年10月、団体を設立するにあたり、代表の清水康之が「自分たちのやろうとしていることを最もシンプルに表現する言葉」として団体名としたのが、「ライフリンク」でした。
「ライフリンク」には、「みんなでつながり(リンク)あって、いのち(ライフ)を守ろう」「いのち(ライフ)を守るために、みんなでつながろう(リンク)」という意思が込められています。
団体名と呼応するように、ライフリンク設立時から掲げられてきた理念が「新しいつながりが、新しい解決力を生む。」です。この理念は、20年の活動を通じて、確信に変わりました。
クラウドファンディングのページにも掲載されていますが、団体を設立する以前までNHKの報道ディレクターだった清水は、この20年を振り返り、以下のように語っています。
社会が多様化する中で、社会的課題の解決にはNPOや市民活動の「つなぎ役」としての役割がますます重要になっています。
ライフリンクもこれまでの20年、自殺対策においてその役割を担ってきました。この先もさらに「新しいつながり」をつくることで、「新しい解決力」を生み、自殺対策をさらに推進していきたいと考えています。
映像制作で「新たな、さらなるつながり」を
そして、20年という節目を迎えるにあたり、ライフリンクは「新たな、さらなるつながり」を求めて、クラウドファンディングに挑戦しています。
クラウドファンディングで集まった資金は、私たちのこれまでの活動をドキュメンタリーとして映像化し、より多くの人たちに私たちの歩みを伝えることに使わせていただきます。
なぜドキュメンタリー映像なのかと言えば、自殺対策に挑んだライフリンクの20年を振り返り、「記録映像」として制作することは、様々な分野や現場で課題解決に挑もうとしている方たちへのエール(参考事例)にもなると信じているからです。
ライフリンクのこれまでの歩みは、自殺が「個人の問題」から「社会の問題」へと認識が変わり、自殺対策の政策をNPOが切り拓いてきた実践例でもあります。
その軌跡をドキュメンタリー映像にすることは、NPOや市民活動の可能性を社会で再確認することにもきっとつながります。そして、それは「新たな、さらなるつながり」を生むものにもなるはずです。
まずは、ぜひクラウドファンディングのページで私たちライフリンクのこれまでの取り組みや思いについて、ご一読いただけたらと思います。
そして、このクラウドファンディングや映像制作の過程に参加することで、みなさんにもその重要な変化の一端を担っていただけるとうれしいです。