ライフリンク・メディア報道・2010年9月
世界自殺予防デーは9月10日です。2010年も、世界自殺予防デーに合わせて様々な取り組みが行われ、メディアも積極的に報道しました。
東京都は9月を自殺対策強化月間に定め、1日から街頭キャンペーンのほか、悩みの特別相談を始めました(2010年9月2日、東京新聞)。記事で、ライフリンクの清水康之代表のコメント「悩みを抱える人に対する支援策はいろいろあるが、見つけづらいのが現状。若い人が必要な支援策を探してみようというきっかけになれば」が紹介されました。
世界自殺予防デーの9月10日、自殺対策に取り組む全国42の民間団体が「自殺対策全国民間ネットワーク」を設立しました(2010年9月10日、朝日新聞)。記事は「地方自治体の取り組みは、積極的な自治体とそうでないところの格差が拡大しているのが実態だ。民間からの働きかけで自治体の取り組みを活性化することも目指す。ライフリンクなどが全国の110団体に呼びかけ、25都道府県の42団体が参加を申し出た」と伝えています。また、清水康之代表のコメント「民間の知恵と熱意を結集して自殺隊際の底上げをしたい」が紹介されました。ネットワークは所期の目的を達成し、各民間団体はそれぞれの地域で自治体と連携して自殺対策を進めています。
ライフリンクが中心になって進める「つながりの強化」は、自治体同士の連携も実現していきました。2011年7月には、「自殺のない社会づくり市区町村会」が結成されました。自殺対策の官民連携については、ライフリンク・ヒストリーで詳しく紹介しています。
2010年9月は、ニュース報道だけでなく、メディア独自の企画報道も相次ぎました。読売新聞の連載「生活ドキュメント 自死遺族」では、ライフリンクで活動し、当時のNPO法人「全国自死遺族総合支援センター」(東京)事務局長、南部節子さんの取り組みが紹介されました。自死遺族でもある南部節子さんの言葉を、記事は「『私自身にもあった自殺への偏見をなくしたい』。体験を話すことで、自殺前の『サイン』に気づく家族が増えれば、との思いもある」と伝えています(2010年9月7日、読売新聞)。また、連載の別の回では(2010年9月9日、読売新聞)、東京都足立区の自殺対策の取り組みとともに、清水康之代表のコメント「自死遺族には精神的な負担のほか、手続きや経済的な面で負担を抱えている人が多い。孤立する前に様々な情報を一括して提供する仕組みづくりが必要だ」が紹介されました。
写真は、東京・上野の国立西洋美術館で開催の「ピカソとその時代」展から
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