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はたらく人の心の省エネを考える

はたらく人にとって心の省エネは大切だ。

心のエネルギーを仕事で浪費している人は少なくない。同僚と自分のどちらが優秀かを比較してひがんだり、落ち込んだりすることで心のエネルギーをつかう。また、嫌われたくない一心で、無理に仕事を引き受け、納得いかないまま仕事するにもエネルギーを要する。

知らず知らずに心的エネルギーを使っていて、仕事が終わった頃にはもはや疲れ果てていて、何もする気が起きない。そういう人は少なくないのではないだろうか。

感情労働という言葉がある。社会学者A・R・ホックシールドによる言葉で、相手(=顧客)の精神を特別な状態に導くために、自分の感情を誘発、または抑圧することを職務にする、精神と感情の協調が必要な労働のことをいう。

今やあらゆる職種にコミュニケーション能力が求められ、はたらく人のほとんどは感情労働に従事しているといっても過言ではないだろう。

一方で、心の省エネがうまい人もいる。同僚との比較ではなく、過去の自分と今の自分を比較して成長を実感したり、自分を抑圧しすぎることなく、断るべきときは断って自分のペースで仕事する。そういう人は、心の省エネが上手で仕事が終わってもエネルギーが満ちている。ただ、そういう人は少ないように思える。

ぼくは心の省エネ性能を高めることは、その人の仕事人生を充実させることにつながると思っている。そして、それは実践を重ねることで充分可能だ。心の省エネ術を学び、より個人のポテンシャルを開花させたい。それがぼくの想いである。

これから少しずつではあるが、心の省エネ術を紹介していこうと思う。ぼくは、数年前から心の省エネに関心をもち実践を重ねてきた。結果的には、ストレスを溜め込みすぎることなく、仕事が終わったあとも夜眠りにつくまで活気に満ちた状態でいられる。

より多くの人が心の省エネに関心をもち実践することで、それぞれの自己実現を果たしてほしいと思う。

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勝又康仁 人事と組織開発 HR&OD
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