出張という名の読書旅行
仕事のため、日帰りで東京へ。
東京に滞在する時間よりも移動する時間の方が長いため、今日は読書旅行という気持ちで家を出た。鞄の中には本2冊、スマホ、イヤホン、財布、そして折り畳み傘。小さめの鞄だとこれでもパンパンになったが、読書旅行としては必要最低限の荷物である。
天気予報で福岡も東京も雨になること、今日から冷え込むとあったから、少し着込んで家を出たのだが、1日振り返るとアウターを着る機会はほとんどなく、服装に関しては失敗してしまった。移動が多く、仕事も室内だから、寒さを感じることがほとんどなかった。室内はアウターを脱いでもなお暑く、嫌な汗をかきながら過ごすことになった。冬の出張ではいつも厚着しがちで、同じ失敗をしている気がする。いい加減学習しなければ。
今日と明日、娘は保育園に預けるので、家の中に僕も娘もいない状態で、妻にとっては久しぶりに1人きりで過ごすことができる2日間となる。昨日から嬉しそうにしていた。僕は明日も仕事のため家にはいない。仕事納めは30日だ。
移動中にがっつり本を読んだのは久しぶりのように感じる。娘が一緒ではとても本など読むことはできない。寝てくれていれば読むことはできるが、今まで飛行機中で寝たことはほとんどない。日帰りの出張とはいえ、ゆっくりと1人の時間を過ごした。
先日にも書いたように、『夏物語』は読んでしまい、先日購入したブルース・チャトウィンの『パタゴニア』と石川直樹の『Pole to pole』を持って行った。どちらも旅の本で、少しかぶってはいるが、結果的に言えば持って行ったのはこの2冊で良かった。『Pole to pole』は日記であるため、移動の合間に途切れ途切れに読むのにちょうど良く、『パタゴニア』も1章が短いため読みやすい。
『MONKEY』でブルース・チャトウィンの文章に触れたことはあったが、1冊の本として読むのは『パタゴニア』が初めてである。原文で読んでいないのでわならないところもあるが、1章1章が短く独立して読むことができ、また内容も現在と過去が入り混じっていて、読んでいると不思議な気分になる。まだ文体にも慣れていないので1ページ1ページ読むのに時間がかかるが、これからどう展開していくのか楽しみだ。
『Pole to pole 』は、アメリカのグランドキャニオン、ロサンゼルスを経由して中米はグァテマラに入ったところ。
アメリカの箇所では、高校のときに、ヨセミテから南下してロサンゼルス、グランドキャニオン、ラスベガスへと車で連れて行ってもらったことがあり、そのことを思い出しながら読んだ。そのとき、ルート66も通った。アリゾナのバリンジャークレーターを見に行った時、そこの土産屋で僕はなぜか「I love(loveは赤いハートマーク) Route66」と書かれた車のナンバープレートを購入した。売店のお姉さんは、その商品を見て笑いながら何か言っていて、聞き取ることはできなかったが、まぁハートマークつきのナンバープレートだ、幼稚だと思って笑っていたんだろうと思う。
本を読んだことで、現バリンジャークレーターに行ったこと、そのナンバープレートのことを当時ぶりに思い出した。I love Route66 か。
飛行機は予定より30分遅れで先ほど帰宅。疲れた。
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