㉗友達の息吹
僕の大切な友達は、楽しいことが凄く好きだったのだろうなぁ…って思う。落語もそうだし、映画『男はつらいよ』もそうだし、落語以外のお笑いも好きだったような形跡がある。
彼の一つ前の mixi のアカウント (2019年に僕とやり取りしていた時のアカウント) が削除されたことに気が付いたのは2019年の12月9日でしたが、友達のもう一人のマイミクAさんによれば、今現在の友達のアカウントが出来たのは2019年12月・・・ということですから、おそらく前のアカウントを削除して、すぐに今のアカウントを作ったのだと思います。
Aさんの2020年に書かれた mixi の日記に、友達のコメントが幾つか残っています。僕との繋がりの切れていた2020年の友達の言葉。その言葉を見て、愛しい気持ちが沢山湧いてきます。僕はその間、或る意味友達に捨てられていた訳で、幾らかの哀しみと、ちょっとした嫉妬の気持ちもゼロではないですが、それ以上に友達を愛しむ気持ちの方が勝っています。Aさんの日記では落語に関する話題も話されていますし、2020年のコロナ禍の中で亡くなった志村けんさんの話題も話されていて、子供時代に友達がドリフターズの番組を楽しんで観ていた様子の窺える文章もありました。
これは翌年、僕と再びマイミクになってから直接友達とやり取りをして分かったことですが、友達は寅さんの映画が昔から好きで、闘病生活に入ってから全作鑑賞し直したそうです。中でも特に『寅次郎 あじさいの恋』が大好きだということで、これは僕自身の好みと一致していました。この作品は1982年夏の公開で、彼が9歳の時。当時映画館に観に行った…ということですから、相当小さい頃からのファンだったんだなぁ…と思いました (彼が最初に観た寅さん映画はどれだったのかな…) 。昔はただただ面白可笑しく笑って鑑賞した寅さん映画も、闘病中にあっては涙を流しながら観ることが多くて・・・という彼の言葉を今も覚えています。
Twitterにも、僕との繋がりの無かった2020年中の彼の言葉が幾つか残っていて、それらを読むと友達の息吹きが感じられ、愛しい気持ちで一杯になります。
Aさんの日記に付けられた友達のコメント…僕の知らない所で交わされたその会話の言葉は、僕には宝物です。そこに、“20代の頃にはよく浴衣を着ていた” というコメントが記されていて、浴衣姿の彼のことを思い浮かべます。タカちゃんの浴衣姿、どんなだろう。大好きなタカちゃんの浴衣姿を見たいです。
友達の弟さんというのはどんな人なのだろう。“大好きな噺家さんと出会えたこの人生は幸せなものだったのだろう” という話を家族と共有した・・・という意味の友達の言葉が ネット空間に残っています。彼はいつも弟さんのことを「家族」と表現していました。前にも書きましたが、彼が贔屓にしていた噺家さんからの年賀状やお知らせの手紙、それらは差出人に戻ることもなく、ちゃんと届いているという。“出会えて幸せな人生” という話を共有した弟さんなら、もしも友達の身に異変が起きたとしても、その噺家さんからの手紙にきちんと対処されるであろうことを信じています。
ここ最近、友達の今の状況が何も分かっていないことを考えてしまって、とても苦しくなることがたまにあります。その苦しさを紛らわせたくて、今日のこの文章を書いた…という所があります。
この世に確かに存在した命、それを心から慈しみたいと思っています。
大好きなタカちゃんへ…。
タカちゃんのことが本当に大好きです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?