地球温暖化と地域経済の振興
私は最近まで、地方議員をしていた。体調を崩し引退した。
最後の質問となった本会議での質問のうち、テーマの一つが地球温暖化だった。ただ自治体の地球温暖化について質すだけでは物足りなかったので、そこに地域経済振興を絡めた。これまで環境問題にはいろいろこだわってきたつもりである。機会あるごとに温室効果ガスの削減対策やアスベスト問題などいろいろ取り上げてきたが、最後は温暖化対策が地域経済振興につながるような提案をした。
提案は学校の断熱化の推進だ。近ごろの夏は暑さも強烈。空調を効かせれば効かせるだけヒートアイランド現象となって街が暑くなりさらに空調を効かせるという悪循環に。断熱化を進めれば、夏でも冬でも省エネにもなるし、省エネになれば地球温暖化防止に寄与する。さらに工事は地元の小規模事業者に発注すれば仕事起こしにもなる。
PFIなどと称して大手企業に発注するのは邪道である。そうなれば地元の小規模事業者は下請けとなり受注単価が下がってしまう。振興にはならないばかりか、大型開発と同じになってしまう。
またあわせて公共施設の断熱化もすすめていけばさらに受注機会も増える。単年度では不可能だが、促進計画をつくって何年かかけてすすめていけば、単年度費用も抑えることができる。
かねてから、中小・小規模事業所の振興となるような対策はないかと考えていた。地元の業者さんの仕事がにぎやかになれば様々な業種に波及していく。言うのは簡単だが、やるとなるとなかなか難しい。当局もいろいろ苦労してはいるだろうが、どうしても特定の規模の事業所向けに施策が偏っている感は否めない。
答弁では否定こそしなかったが難しい、と。
いきなりやるのは難しいだろう。そこでワークショップを学校教育の一環として、または地域の住民参加で実施してみたらどうかと提案。検討したいとのことだった。さらに山間部にある小規模校では寒くて早くから空調もしくはストーブに火を入れるので、まずはそういう学校で試行してみては?と問いかけた。自治体としてできる、身の丈にあった対策を積極的に進めていくべきではないだろうか。これからは一市民として考えいろんな機会を通じて提案していきたい。
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