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主婦こそエフェクチュエーション

エフェクチュエーションとはなんぞや?

先日エフェクチュエーションの勉強会に参加してきました。

エフェクチュエーションとは、起業家の思考プロセスや行動様式を体系化したもので、特に不確実性が高い状況下での意思決定に関する理論です。
勉強会も起業家やビジネスパーソン向けの内容で、私自身も仕事での組織マネジメントで何かヒントを得られるかもと期待して参加していました。

しかし、そこで講師の黒川さんがとても印象深い発言をされたのです。

「エフェクチュエーションを活用した方がいい属性の人がいて、それは主婦の方です」

この言葉がずっと頭から離れず、どうやったら主婦がエフェクチュエーションを活用できるのか、私なりに考察してみました。

エフェクチュエーションは以下の5つの原則に基づいた理論です。

  1. 手中の鳥の原則:既存のリソースを活用して新しい機会を探る

  2. 許容可能な損失の原則:大きなリスクを避け、小さな失敗から学ぶ

  3. クレイジーキルトの原則:パートナーシップを通じて機会を拡大する

  4. レモネードの原則:予期せぬ出来事を機会に変える

  5. 飛行機の中のパイロット原則:未来は予測するのではなく、創造する

これらの原則は、起業家が不確実性の中でどのように行動し、機会を見出し、価値を創造するかを示しています。

従来のマネジメント手法である、求める結果から逆算するアプローチはコーゼーションと呼ばれ、目標を定めてそれを達成するために最適な手段を選択していきます。

一方、手持ちの手段からスタートし、それらを使って何ができるかを考える。これがエフェクチュエーションです。

この記事ではこれ以上詳細には触れませんが、興味がある方はぜひこちらの書籍をお読み頂ければと思います。

主婦は無自覚にエフェクチュエーションを使っている

手中の鳥の原則である手持ちの手段からスタートし、それらを使って何をするかというのは、例えば冷蔵庫にある食材を使ってオリジナル料理を創作したり、デパートの高級スイーツ店のお洒落な空き箱を収納ボックスとして代用したりすることです。

許容可能な損失の原則では、女性が育休から復職する際、いきなりフルタイム勤務で働くのではなく、まずは時短勤務で働いてみて、家庭と両立出来そうか様子を見ます。当然、時短勤務の間はその分の給与はカットされ、保育料も支払うので、可処分所得は小さなものですが、長い目で見てキャリアを捉え、短期的には許容可能な損失を受け入れて就業を継続しています。

クレイジーキルトの原則でのパートナーシップはPTA活動で発揮されています。働く女性の割合が増えた現代において、PTA役員をされる方もほぼお仕事をされています。役員決めの時こそ、積極的に立候補する方は稀ですが、いざ活動が始まると学校行事をより良いものにしようと、役員同士協力し、1年の任期を終える頃には、お互い信頼関係が生まれます。

レモンネードの原則である予期せぬ出来事を機会に変えることは、主婦にとっては「あるある」の範疇です。急に炊飯器が壊れてしまえば、土鍋でご飯を炊いておこげを味わい、突然の雨で外に干していた布団が濡れてしまえば、子供と寝袋で室内キャンプごっこを開催するなど、主婦にとって酸っぱいレモンからレモネードをつくることはお手のものと言えるでしょう。

飛行機の中のパイロット原則は前出の四つの原則を網羅した原則でもあり、不測の事態に備えて、状況に応じた臨機応変な行動をすることです。
働く母親は子供の急な病気、学級閉鎖による休校、夏は台風で休校、子供が夜9時に「明日コンパスがいる!」とか朝7時に「実は今日弁当がいる…」と言い出すことに対応し、イレギュラーで発生する親の不調によるケアにも対応します。もはや非連続な不測の事態が常態化していると言えます。
つまり、常に臨機応変に行動せざるを得ない状況なのです。

一見行き当たりばったりのようで、結果的には何かを生み出し、変化を起こしている

「エフェクチュエーション」なんて言葉知らなくても、大抵の主婦は日常生活においてエフェクチュエーションを実践しているのです。

上に記した5つの原則の主婦的エピソードはどれも取るに足らないものかもしれません。
「結果オーライ」のような言葉で片付けられて、間に合わせの対応をしただけのように感じる方もいるでしょう。

しかし、実践するには熟練の料理スキルや、コミュニケーション力、忍耐力や発想力、そして時には瞬発力や同時多発的処理能力まで求められる非常に付加価値の高い行動なのです。

ただ、自分自身が「意味がある」と感じていることに、意識的にエフェクチュエーションを活用している人は少ないと思います。

長年の主婦業で培ってきた能力を、意識してエフェクチュエーティブに活用することが出来れば、家庭でも職場でも自分が想像していなかった望ましい未来を創造していくことができるかもしれません。

主婦がエフェクチュエーションを発揮するには

エフェクチュエーションは優れた起業家が実践する5つの原則に基づいた思考様式です。

しかし、エフェクチュエーションは起業家だけでなく、あらゆる属性の人が活用することができます。

明確なゴールが決まっていなくても、何をすればよいかわからなくても、手持ちの手段が何なのか棚卸しするところから、最初の1歩を踏み出せます。

例えば、私の手持ちの手段は以下のようになります。

手中の鳥の原則

  • 私は誰か:家事・育児・介護の負担が女性に偏っている家庭内のジェンダーギャップを解消したい、働く女性に寄り添い応援するライフメンター

  • 私は何を知っているか:①25年の会社員としての知識・経験、②15年の主婦としての家事・育児経験、③勉強会や書籍で得たエフェクチュエーションの学び

  • 私は誰を知っているか:①家族、②会社の上司・同僚・部下、③勉強会で出会ったエフェクチュエーションを学ぶ仲間

ここまで書いてみて、私の手持ちの手段を整理した結果、私の中には2つのアイデアが浮かびました。1つは私自身のライフメンターとしての活動にエフェクチュエーションを取り入れること、もう1つはメンティーさんがエフェクチュエーションを発揮できるような支援をメンタリングの中に取り入れてみることです。

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