女性優位
女性は男性よりも貴重な存在であるという見方がある。これは女性しか子供を産めないからだ。男は種を出すだけの存在である。確かにこのような見方には一理ある。
だが、集団共同社会では国と国との争いが避けられずこれまでの有史以来の人類の歴史は戦争の歴史だったといえる。これは農耕定住生活が確立してから、領土問題が死活となりこの問題は戦争によって決着が付けられてきたからである。
共同社会が生き残るためには戦争に勝つためまた、獲物を獲るために男性の存在がより重視されたことにより、これまでは女より男の方が尊重されたのかもしれない。
現代は逆の現象が起きているように思われる。戦争が事実上不可能になってきているからだ。職業でも女性進出が普通になり生存のための男の役割が相対的に弱まっている。また国という概念自体が人類の存続にとって不要なものになりつつある。このような状況においては武力衝突が稀になり、平和が当たり前で長期的に続くようになる。すると相対的に女性の地位が本来あるべきものとして男より上にくるのかもしれない。
ここで起きているのは密かに進行しているメスの獲得を目的としたオス同志の競争である。現在とりあえず一夫一妻という性におけるベーシックインカムがあるので表立った戦いは抑えられて社会秩序が保たれているが、モテない男たちは女にありつけず危険な存在になる。殺人事件がこのような男たちによって起こされたりする。