科学の秘密

人間の歴史は、先入見、偏見や誤りが是正されてきた歴史ともいえる。これらは何の根拠もなしに我々が無意識に受け入れてしまっていた考えである。現在から見ればありえないような愚かな行為を我々の祖先たちは無数に行ってきた。もちろんその祖先たちのおかげで今日の我々がいるのだが。死屍累々の多くの犠牲を払いながら試行錯誤を繰り返してきた祖先の人々のおかげで現在の我々がいるのだ。では現在ではそのような偏見や誤りはなくなった、少なくとも大きなものはなくなったといえるのだろうか? もちろんそうではない。偏見や誤りは小さなものから大きなものまで依然我々の足下にある。我々はそれに気づかないだけである。偏見や誤りはできるだけ発見して是正しなければならない。なぜならそれによって我々は不要な行為や失敗を避けることができるからである。
 実は五感による人間の知覚も先入見の一つであり、誤りなのだ。科学の秘密はこのことに気づいたということである。


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