なぜ「存在」が存在するのか?
「生まれてこないほうが良かった」 ・・・存在してしまうことの害毒
というタイトルの本を見つけた。 David Benatarという大学教授の哲学論文だ。
序文を読む限りなかなか面白く説得力もかなりある。
三浦 俊彦の「多宇宙と輪廻転生」という本もなかなか面白い。
両者はいずれも「私」の存在を前提としているために解決できない迷路に入り込んでいると思われる。
「私」という前提がなくなれば「存在」自体がなくなってしまうことに気づく必要がある。
「存在」というのは「私」が消滅して、言い換えると全てが「私」になってしまったら、「存在」そのものもなくなってしまう。
なぜなら全てが一つになってしまえば「存在」を意識するものもなくなってしまうからだ。
「存在」は全体から一部が出てしまうことで生じる。だからこそ、
exist は ex(外に)ist(在る)が語源なのだ。