逃げろ。食え。休め。を書いたわけ。後編

先日公開した記事「逃げろ。食え。休め。」

こちらを公開した背景について、前後編でお送りする後編です。
ちなみに前編はこちら。

予告通り、今回はわたしの三浦春馬さんへの思いを綴りたいと思います。
まだ整理しきれていないようにも思いますが、書くことで整理もできるかもしれない。

※7月18日のことを少し書きますので、まだお辛い方は読まずに離れていただければ幸いです。

はじめに

まず、申し上げておきたいのですが、わたしは厳密にいえば「三浦春馬さんのファン」ではないかもしれません。
本当に春馬さんのことが好きで、いつもいつも追いかけていました、という方にはファンですと名乗るには申し訳なく、お詫び申し上げます。

地球ゴージャスで出会った春馬さん

わたしにとって春馬さんを語るには「地球ゴージャス」を通さずにはいられません。
地球ゴージャズ・・・岸谷五朗さんと寺脇康文さんの演劇ユニットです。
わたしは地球ゴージャズのファンです。
春馬さんは地球ゴージャスにとっても大切な存在であり、わたしにも大切な存在だと思っています。

春馬さんが初めて舞台に立ったのが、地球ゴージャズの公演「星の大地に降る涙」。
それまでもテレビで見ていた俳優さんだったけれども、地球ゴージャズのカンパニーで歌、踊り、殺陣、そして芝居、きっとゴージャズのお二人の刺激を受けてたくさんたくさん吸収して舞台に立つ春馬さんは、主役「シャチ」として懸命に生きていた。
とても好きになりました。

数年後、同じく地球ゴージャズ「海盗セブン」では、とてもカッコいいけれど少し抜けていて、そういえば「コンフィデンスマンJP」のジェシーに少し似ていたのかも。歌も踊りもレベルアップしていて、終盤で同世代の役者さんたちと魅せるダンスは最高にかっこよかったです。

この2回の出演を経て、春馬さんは地球ゴージャズの2人が中心になって
活動している啓発運動「Act Against Aids」のイベント「THE VARIETY」でも
欠かせない存在になっていきます。
この啓発活動の収益を資金としてラオスに設立された「ラオ・フレンズ小児病院」にも何度も赴き、イベントでレポートしていました。
イベント中でも岸谷五朗さん、寺脇康文さんは、春馬さんを「自分たちの意思を受け継いでくれている」と話していたのが印象的です。

そんな姿を見ている中で、地球ゴージャスファンとして、地球ゴージャスのお2人にかわいがられている弟のような存在だった春馬さんに、とても親しみを感じていました。
何より2回の公演と、THE VARIETYで見せてくれた姿は芝居、歌、踊り、それから話す姿、笑顔、全てが魅力的でした。
テレビに出ていれば嬉しくなり、「がんばってるな~」なんて(上から目線で申し訳ない)、親戚の年下の男の子を見るみたいに思っていました。

突然のyahoo!速報

その日の昼間、コンフィデンスマンJP運勢編の再放送をやっていました。
家にお客さんが来ていたので、横目で見ながら今日の夜はロマンス編かぁ、なんて思っていました。
お客さんを見送り、買い物に行こうかと準備をしていて、スマホをカバンに入れようと手に取り、ふと画面を表示させると、通知が。

えっ?は?は??!!

大声をあげてしまった。
今思い出してもめまいがする。
わたしの声に驚く夫さんに無言で画面を見せた。
買い物に向かう車の中で、事実を飲み込めずスマホを見つめた。
友人からも連絡が来た。
「信じられない気持ちで読んでいました」
と返す。そう。信じられない。
「決まってる仕事もたくさんあったのに」
と言われてTwitterをチェックする。
公式アカ知らなかった。ごめん。
わたしの様子が普通じゃなかったんだろう、夫さんが
「夕飯は何か好きなもの買って帰ろう」
と言ってくれた。
こういうときはハイカロリーがいい。
少し早い夕食にマックを食べながら、スマホが手放せない。
続報を見たくないけど見ずにはいられない。
落ち着きたくてTwitterのタイムラインを見る。
仕事の早いたらればさんが、こういう時にメディアがやるべきことやってはいけないことを挙げ、こころの健康相談統一ダイヤルを提示してくれていた。
今自分にできるのはこれだと思った。
始めたばかりの自分の記事を見る人なんて少ないかもしれないけれど。
春馬を救えないけど。
もしかしたら他の誰かを救えるかもしれない。
できることをやろうと思った。
そうして公開したのが「逃げろ。食え。休め。」でした。

今でも、信じたくない。

実はどこかで生きていてほしいと思ったりする。
皆をだまして、逃げきって、顔も名前も何もかも変えてひっそり暮らしてほしいと思ったりする。
あるいは。
この世界ではないどこか異世界で、「星の大地に降る涙」のシャチのように目覚めて、生きていることを祝福されて、笑顔に囲まれて、あのきらきらした笑顔で歌って踊って暮らしてほしいと思ったりする。

思うだけなら自由だ。
時が気持ちを鎮めてくれるまでは。

……現実を見るならば。

彼の事情が無闇に暴かれたり憶測でものを言われるのは、とても嫌だし、それを求めないけれども。
せめて、事務所が彼に対して何をして、何をしなかったのか。
そして今後所属アーティストに対して、どうしていくのか。
このくらいは企業責任として、声明を出していただいた方がいいように思う。
好きなアーティストさんが多い事務所だし、地球ゴージャスのお2人を含め、身近な方々にきちんとケアしているのかしら…とか思うわけです。
もう少し時が経ってからになるでしょうか。

今できること

とはいえわたしには何もできないので。
わたしに今できることをやろうと思う。
①三浦春馬さんの作品を楽しむ
できるなら、春馬さんがもういないという文脈は忘れて楽しみたい。
それはとても難しいことだけれど。
「いなくなってしまったから素晴らしい」という感覚にはならないようにしたい。
そして折に触れて語れたらと思う。
②普段の生活をする
まぁ個人的な事情として(春馬さんのこととは関係なく)無職になってしまったので、「普段の生活」そのものが変わってしまったのだけれど。
家事と育児と充実した無職生活をがんばりたい。
③不安に感じる方へ相談先を提示
自分は大丈夫だけれどね。
読んでくださった方で不安に思う方がいるなら、下記に頼る先を挙げておきますので是非頼ってくださいね。


まだR.I.P.などと祈れるところまで、気持ちの整理はつきませんが。
いつか、祈れるようになったら、この文末をこっそり祈りの言葉に変えることにします。

読んでいただきありがとうございました。