優しさはナイフ
自分が今本当に求めていることを、いつも言葉や行動で与えてくれる人がいる。
心の柔らかい部分に触れられたことで
それまで一人、ギリギリのバランスでなんとか立っていたのがもう一人きりじゃ立てなくなってしまう。
心地良くて、本当はずっとそこにいたい。
優しさに全身で甘えられない自制との戦い。
依存はしたくないから、もらった言葉やしてくれたことを思い出しながら、なんとか一人立ってみる。
気づかなかった寂しさや悲しさに気づいてしまったら、傷だらけの自分を自覚する。
そしてまた心地良さを思い出して、その甘美な感覚に触れに行く。
優しさはナイフ。
依存性のある凶器。
※急に語り出すシリーズ 第21話
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