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集団意識の変遷と自身の価値観

近年は多様性を尊重する時代であり、それに準ずることが正しいという風潮が強い時代です
しかし、このような風潮いわゆる集団意識は昔から一貫して同じであった訳ではなく、内容によっては寧ろ淘汰されるべき立場にあった価値観でもあります
そうなると、ある内容において今と昔で真逆の価値観が良しとされるような場合、それに準じている人のその物事に対する価値観は本物なのかという疑問が生じます
今回はこの疑問に対する答えを自分の中で明確にしていきます

そもそも価値観とは

価値観の意味を調べると以下がヒットします

物事を評価する際に基準とする、何にどういう価値を認めるかという判断。

価値観(かちかん)とは? 意味・読み方・使い方をわかりやすく解説 - goo国語辞書

上述を参照すると、物事に対して良し悪しを決めるフレームワークのようなものが価値観であると言えます
論理の重視・感情の重視・集団の重視・個の重視など、恐らく人々は何か具体的な事柄の前段階で重視している価値観があり、その源泉となる価値観から水を汲み、具体的な事柄に対する見解を形成しているのだと私は考えます
故に価値観自体は不変であり、そこから生まれる見解は可変であるというのが私の意見です

このように、背後に自分の重視しているものと結びついている価値観を源泉的価値観と定義したいと思います

一方、人と人が繋がり集団を形成すると、その集団の中で正しいとされる価値観が醸成されていきます
これが集団意識です

集団意識のイメージは空に浮かぶ雲のようなものでしょうか
源泉はそれぞれ離れた所にあるため他者のそれを視認することは難しいが、上を見上げるとそれぞれの位置から同じ雲を視認することが出来ます

そう考えると、集団意識というのは源泉とは結びついておらず、あくまで人々が認識できる価値観であると言えます
本記事ではこれを形式的価値観と定義したいと思います

形式的価値観という存在

前章で価値観を「形式的価値観・源泉的価値観」に分けて定義しました

源泉的価値観は他の誰でもないあなたから生まれる価値観であり、生まれる理由も言うなれば生まれてしまうためです
では、形式的価値観は、誰から何故生まれるのでしょうか

結論、同じようなことの繰り返しになりますが、ある社会的な力が大きな影響力を持つまで成長するため、形式的価値観が生まれると考えます

無の状態から有の状態を造り出す、或いは有の状態を変革するにあたり、ある一点を起点に周囲を巻き込みながら発信していく
やがて、大きくなったその力は広範囲に知れ渡り、いつしかそれが守るべき価値観であると人々の意識に根差していく
この一連の動きが形式的価値観の生まれるプロセスになります

起点者は源泉的価値観にかられ行動しており、形式的価値観を守る順守者とは価値観に対する熱量に相違があると言えます
そう考えると、順守者が真に共感するケースは珍しく、大抵は順守者の源泉から遠く離れた所に形式的価値観は存在していることになります

社会で上手く生きていくために形式的価値観にばかり目を向けていると、源泉的価値観が抑圧され渇きを覚えるのではないでしょうか
一方で、源泉的価値観にばかり目を向けていると、周囲に強権的或いは無関心さを感じさせ社会生活も難しくなってしまいます

やはり、どちらかに偏りすぎることなく、両者へ適度に目を向けることが大事であると言えます

しかし、現代において源泉的価値観を捉えられている人はどれ程いるのでしょうか
正直、くっきりと明確に自身の源泉的価値観を説明できる人は数%程度だと私は思います(そもそもそんなこと可能なのでしょうか)

私自身、何となくは見えているような気がしても、その正誤を含め全容まで自信を持って答えられるレベルではありません

源泉的価値観を捉えるためには

では、どのようにすれば源泉的価値観を捉えることが出来るのでしょうか
私の答えは以下2つです
①人生で心躍った瞬間を振り返り、その要因を明確にする
②自身を理解するためのフレームワーク(類型論・特性論など)を用いる

①だけで完結できる可能性もありますが、②を用いながら①を行うことでより解像度が高くなると思います
やはり、源泉は自分の中にあるものですので、時に人の力を借りながらも最終的には自分の足で見つけなければならないと言えます

最後に

冒頭で述べた今と昔で真逆の価値観を抱いている人がいる理由は、形式的価値観に則っている或いは源泉的価値観から生まれる見解を価値観と捉えているためであると本記事では結論付けたいと思います

普段当たり前と思い行動している事柄でも、改めて考えると何故に満ちているのかもしれません
そんな時こそ、一度立ち止まり考えを巡らせることで、また違った物の見え方が生まれるのかもしれません
そしてそれは、源泉に近づくための確かな一歩であり、あなたがあなたの人生をより輝かせる手助けになると私は思います

ここまでご覧いただきありがとうございました

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