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【遙か7】己の覚悟を示す_黒田長政編

 世間は移り変わり世界も変化してめまぐるしい日々の中、皆様いかがお過ごしでしょうか。
この度私の人生を形作ると言っても過言ではない作品の最新作「遙かなる時空の中で7」を進めております。やっと先日初めてのエンディングを迎えられたことと、今年の私自身の戦国時代へのめり込みを交えて感想レポートという形で記録しておきたいと思い、久しぶりにメモ帳に入力をし始めています。

 さて、遙かなる時空の中でとの出会い等は別途機会があれば書きたいと思いますが、無印から全てプレイして、遙かの伝統や遙からしさ、といったところはなんとなく理解できていると自負しています。今作は戦国時代を舞台に織田信長の娘だった主人公が幼い時に現代へ時空を超えてしまい、高校生になった令和の世で異世界とのつながりができ、再び乱世に戻るというストーリーです。あらすじは公式サイトや体験版を参照ください。
では、長政さまのカッコよさについて語ります!

覚悟を問われる神子

 長政さまとの関係でテーマになってくる点が、神子としての覚悟について。長政さまは神子と出会った頃(1599年あたり)にはすでに黒田家の家督を継いでいて、しかも朝鮮出兵でも戦功を上げていて、数々の戦場で嬉しいことも辛いことも様々経験してきている長政さまです。(おそらく初めての海外で土地勘もなく言葉も通じない敵であったろうに・・・)黒田家を背負う立場もあるし、乱世の中を生き抜かねばならん覚悟が長政さまにはあって、多くの人を率いて生きてきたわけですよね。この時点で普段の言動も格が違うというか、生きてきた世界が違うし、目線も全然違う。

 そんな生き方をしてきた長政さまが、いきなり神子に仕えろと言われても、「俺は俺の主君は自分で見極めたい」と言われます。そらそうだ。仕えるに値しない主君について死ぬわけにはいかん。長政さまには長政さまの立場と使命があるもの。それもよくわかる。つまり、神子はそんな長政さまが『仕えるに値する』と価値を見出してくれる自分でなければならんわけで、そういわれると「己の覚悟を示すとは・・」と、頭を使って神子も成長していくわけです。ある時を境に、やっと長政さまとの信頼を築く素地が整ったわけですな。

黒田家の当主であること

 長政さまは黒田家の当主で、秀吉に仕えた黒田官兵衛の嫡男です。黒田官兵衛がまた賢くとんでもなく頭のキレる父上で、そんな父上をもつ長政さまはきっとその才覚を引き継ぎながらも自分の能力を開花させていったのでしょう。既に序盤の長政さまが、有岡城のこととか人質のこととか朝鮮のこととか、いろいろ経験してるんだろうなあ、という妄想でより好きになってしまいます。
 話が逸れましたが、そんな立場の長政さまはいろんなものを背負っているために、個人的な感情や望みは二の次です。そういうところが長政さまの将としての器量なのだと思いますが、徐々にお互いが惹かれあっていることに気が付きつつも、立場や使命があることで一定の距離より踏み込めない2人。『お前の気持ちにも、俺自身の気持ちにも気づいているさ。』という大人な距離感が寂しくもありスマートで、なんとも胸がいっぱいになります。
それは神子との恋についてだけでなく、神子が人の世に関わることにもけじめがあり、それを尊重しながらも、ギリギリまで距離が縮まっていく2人。でも踏み込めない2人。(好き)

 それでも神子としての使命、乱世を終わらせることに対して一途な主人公に対しては相応の評価をしてくれる長政さま。「もし乱世を終わらせることが出来たら、どこにいても他ならぬこの俺が褒めてやるさ」には誉を感じました。これが名誉か・・!と長政さまのことをより好きになっていく自分がいます。

長政さまはどこにいたのか

 終盤、関ヶ原が近づいてきて神子敵同士の陣営となる長政さま。直前の別れの場面では美しい言葉で長政さまの本音を垣間見ることができ思わず涙。「互いに生き抜こう」と、長政さまの力強い言葉に神子も私自身もしびれました。乱世を生きぬくということは、こういうことなのかと、最後まで芯の通った立派な長政さまに心底惚れ惚れいたします。

 最後は人の世で何一つ捨てることなく幸せをつかんだ2人。立場や状況などいろんな関係性の中でも、自分の望む未来を掴むために戦った2人の強さがそうさせたんでしょう。長政さまは最初から最後まで強く、しなやかで、立派な将で、神子にとっての大切な人であったことが素敵でうっとりいたしました。

 余談ですが黒田家の嫡男に正室で嫁いだら、お世継ぎがどうの~とか、そういう話も出てくるじゃない!なんかもう幸せになって!!!と勝手に恥ずかしくなりながら、仕事にくじけそうなときも長政さまの「お前はお前の務めを果たせ」に励まされながら戦っていきたいと思います。

おわりに

長政さまの名前を見るたびにときめく余韻がつづいて、強く生きることを励まされ、引き続き自分の人生を生き抜いていこうと思えました。そう教えてくれた長政さまと神子殿に、遙か7に感謝と敬意を表して、次のストーリーに進みたいと思います。(実際は余韻がすごくて次いけない)

 遙かの良いところって、人間関係の変化を丁寧に、愛情だけじゃなく信頼や失望や、期待、他の人間関係、社会情勢なども交えて描いているところだよね、と改めて思えました。最初はオープニングの唐突さにびっくりしましたが、最後の方なんてこの八葉でよかったと心から思えます。みんなのことが愛おしい、遙かという作品に出会えたこと、幸いです。

あ、あとさ・・

 長政さまがつばきちゃんのこと「つばき、」って呼び捨てにするの毎回こっそり嫉妬してました!うらやまし~!

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