留学に向けて
結局、名乗りを上げたのは私を含め5人いた。
その中で実際に行ったのは、私ともう1人の
2人。
残りの3人は、親御さんから同意が得られなかったり、準備にかける時間への余裕がない、と様々な理由を挙げていた。たしかに、無理はないだろう。
私は私で「4週間で帰国する」と、そのつもりで予定を立てていた。
短大にいた頃にも、1ヶ月、語学研修として留学をしており、さすがに6週間に及ぶ留学で親に60万近いお金を払わせるには行かないと躊躇していた。
そんな躊躇いが母にはわかっていたのか、母親から
「やる気があるんならきっちり6週間やって来なさい。お金のこと心配して、4週間でいいって言ってるなら、そんな中途半端は許さないし、ほかの理由があるなら納得する理由じゃないとオーストラリアは行かせない」
何も言い返せなかった。理由がまさにそれだったから。就活は帰国して4月からでも遅くないことは、年上の友達からいわれて分かっていた。
先生にも「親に6週間行ってきなさいって言われたから行く」とプランを変えたことを伝えた。
それと同時に
「やる気があるならいくらでもお金は出す」と当たり前のようにお金を出してくれる親には感謝した。感謝って言葉では足りないくらい、感謝していた。
そして、留学の準備が終わり、最後の説明会を迎えた。わたしともう1人。お世話になるホストファミリーは、シティから1時間ほど離れたところに住んでいる。相変わらず、遠いところに縁があるのはなんでだろう
行先はオーストラリア、ブリスベン。
ゴールドコーストの近く。
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