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クジラがしんだら

文 江口絵理
絵 かわさきしゅんいち
監修 藤原義弘
出版社 童心社 2024年
深海の海は、真っ暗で、昼間でもお日様の光は届かない。
生き物も浅海みたいに活発ではなく、深海生き物の食べ物は極端に少ない。
ある日、巨大な鯨の死骸が、真っ暗な海底に静かに落ちてきた。
鯨は、マッコウクジラで厚い皮膚に覆われている。
海底に沈んでしばらくすると、肉の匂いを嗅ぎつけた、目が緑色のユメサメが現れ、厚い皮膚を食い破る。
その次に、コンゴウアナゴが現れ、食い破った穴に群がる。
その後、日頃からお腹を空かしている海底の生き物が一気に群がり、半年ぐらいで骨だけになった…
そして、その骨も次第に…

帯に「いのちのおかわりからはじまる ふしぎないのちのつながり」とあります。
本屋さんで見つけて、立ち読みしてたら、グッと引き込まれました。
普段意識しない深海の世界。こんなに多様な生き物がいて、食物連鎖の物語があったことに驚きました。
イラストを眺めていると、月面の世界のようにも感じました。
作者の江口さんが、紀伊国屋書店が選ぶ「キノベス!キッズ2025」の1位に選ばれたと呟いていました。

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