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ゆきだるまむらのアイスクリームやさん
文 ソン・ホジョン
絵 ヒョットゥン
訳 こまつようこ
出版社 パイ インターナショナル 2024年初版
全国的に大雪が続いていて、雪国の皆さんは大変な思いをされています。
今日ご紹介する絵本は、雪国でも一年中真っ白な雪だるまの村です。
そんな村に、ある日アイスクリーム屋さんができました。
皆んなきっと好きになってくれるはず!と美味しいアイスクリームを届けようと、新鮮なミルクで毎日せっせと作っていました。
ところが、「アイスクリームなんて村中に積もっている雪と同じじゃないか。なんで、わざわざお金を出して食べるんだい?」と言われ、全く売れません。
ここでの食べ物は全て冷たいので、アイスクリームは特別な食べ物ではなかったのです。
このままでは、お店を閉めなくてはなりません。
ある日、小さなお客さんがやってきました。
「アイスクリームをひとつください!」
戸惑いながらもオーダーを聞き、「いちご味ですね。カップにしますか?コーンにしますか?」と尋ねると、思いもしないなオーダーが…!!!
作者は、韓国の作家で、この本は、韓国のブックスタートにも選ばれたそうです。
書店で立ち読みしたときに、ページをめくったら思わず吹き出してしまいました。
本の帯に「思い込みから自由になると、毎日がもっと楽しくなる!」とあります。
人生の豊かさとは、ユーモアと意外性と発想の転換なのでは!?と実感しました。(大人読み)
イラストも、丸くて柔らかいパステルタッチで、ほっこりします。
カバーの表紙絵の雪の結晶は、銀箔押しのようにキラキラして綺麗ですが、本体はマットな普通の印刷でチョット残念でしたね。
※引用文で、一部ひらがな表記を漢字表記に直しています。
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