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【北米エンタメニュースまとめ】「バーンズ&ノーブルが米で60店舗出店」「日本の「妖怪展」なぜスウェーデンで人気」「なぜ人気漫画の翻訳でハラスメントが起きるのか」「キングダム、英語版出版へ」

日々の北米エンタメ市場のニュースなどのまとめです。今週は、

  • バーンズ&ノーブル、60店舗を新規出店

  • 日本の「妖怪展」なぜスウェーデンで人気

  • 関税戦争がコミック市場をひっくり返そうとしている

  • なぜ人気漫画の翻訳でハラスメントが起きるのか

  • 「ガンダム」初のハリウッド実写版映画制作へ

  • 「我々の時代の公民権運動」米図書館を巡る争いを描く新作映画

  • キングダム、英語版出版へ

です。

バーンズ&ノーブル、60店舗を新規出店

https://www.axios.com/2025/02/01/barnes-noble-new-bookstores

景気のいい話です。米国では紙の本を書店で買うのが若い人の間でちょっとしたブームになっており、書店も追い風を受けています。その中でバーンズ&ノーブルは2025年に新たに60店舗出店します。24年(57店)から増える見通し。若い人はTiktokで紹介された本を買っているそうです。

バーンズ&ノーブルの復活の物語はこちらの記事に。

こちらの記事はそんな若者の「リアル書店回帰」の様子をまとめたものです。欧米以外がどうなのかも気になります。

日本と違って「紙の本の売り上げ」が落ちていない欧州で、じつは「トップクラスの読書率」を誇るイタリアの読書事情

ライター、飯田さんのイタリアの読書事情の分析です。紙の書籍が人気なのは米国に限らず欧州各国でも同様。特にイタリアは書籍の市場も読書熱も堅調だそうです。スマートフォンやインターネットの普及の影響は各国共通なので、飯田さんも記事でご指摘されていますが、「日本の書籍市場の問題は「売り方」である」といえそうです。

こちらの記事でご指摘されているように、イタリアは書籍の購入にも積極的です。紙の書籍の購入率も高い。

こちらは飯田さんのブラジルの書籍事情の記事です。

フィリピンで「ポケモンファンデイ」スタート 10月まで

ポケモンカンパニーとSMスーパーモールの提携で、フィリピン各地で「ポケモンファンデイ」を実施します。かなり多くの都市を回るよう。ポケモンがIPとして強すぎる。


日本の「妖怪展」なぜスウェーデンで人気?LiLiCoがプロデューサーを取材。漫画やアニメから歴史へと関心広がる

スウェーデンからのリポート。スウェーデンの首都、ストックホルムの書店で日本の妖怪に注目した展覧会が開催されているとのこと。タイトルは「Yokai – japanska väsen」です。(Yokaiはもう英語ですよね)日本の歴史や文化に関心を持つ人が増えているのはうれしいです。近くに茶室もあるらしい。

関税戦争がコミック市場をひっくり返そうとしている

https://www.comicsbeat.com/tariff-trade-war-set-to-upend-the-comics-industry/

こればかりは先が見えません。トランプ米大統領が中国やメキシコ、カナダからの輸入品への関税を発表したことでコミック市場も揺さぶられています。中国はもちろん、カナダで印刷されている商品も多いそうです。小売価格の引き上げですかね。


なぜ人気漫画の翻訳でハラスメントが起きるのか

日本の漫画輸出の一翼を担う翻訳家について。生活のために複数の作品を同時並行で手掛け、フリーランスで働いている現状が語られます。短期間に仕事をしなくてはいけないなどかなりの努力が求められます。記事でも触れられているのですが、「暗号学園のいろは」なんか週刊のペースで翻訳できる量ではないですしね。

漫画とアニメ、ガードゲームなど商品と敬称の統一とかも進めていますが見逃すことも。日本語は男性でも女性でも「私」が使えますが、英語は「HEかSHEか」を求められますからね。

翻訳家の方々の中には、なんとRedditとかの翻訳に対する批判にも耳を傾けている人も。頭が下がります。海賊版とも比べられて、翻訳が間違っていると翻訳家に直接言ってくる人もいるらしい。やはりリークをする人は百害あって一利なしだと思う。過去には翻訳家への嫌がらせもあったとか。なんか難しい仕事を引き受けてもらっている翻訳家の方々に申し訳なくなってくる。


K MANGA、提供地域をタイやフィリピンなどに拡大

講談社の提供する漫画の海外配信アプリ「K MANGA]ですが、タイやフィリピン、ブラジルの提供地域を広げるそうです。言語も対応するのだろうか。投稿へのコメントみると、もっと各国でと求められているもよう。


「ガンダム」初のハリウッド実写版映画制作へ!バンダイナムコフィルムワークスが米・LEGENDARYと共同投資契約を締結

「機動戦士ガンダム」、アニメやプラモデル人気が先行していましたが、とうとうハリウッドで実写版の映画が作られることになりました。成功してほしい。


ガンダムについては新作映画の北米公開も決まり「世界に売っていくぜ」という姿勢が見えてよいです。

「我々の時代の公民権運動」米図書館を巡る争いを描く新作映画

まあなりますよね。いま米国では学校図書館を中心に特定のテーマを取り上げる書籍に関連して「禁書」が行われているわけですが最前線の図書館員は当然それに反対する人が多い。そうした動きを「現代の公民権運動」としてドキュメンタリーにするそうです。見てみたい。貴重な時代の記録です。


”愛と正義”を届ける!「美少女戦士セーラームーン」ショー、ロンドン公演が開幕

無事開幕し、好評なようでなにより。


キングダム、英語版出版へ


https://www.animenewsnetwork.com/news/2025-02-07/viz-media-licenses-kingdom-manga/.220971

「まだ出ていなかったのか」という気もしますが、原泰久氏の中国歴史漫画「キングダム」の英語版の出版が始まります。あの長編を最後まで翻訳できるのか。これまでほかの長編漫画でも売れ行きがよくなくて途中で翻訳がストップしたものもあります。

これに関して喜ぶ声が多い一方、最近英語版の出版が決まる作品は「少年/青年漫画」が多く、「少女/女性漫画」が少ないとの指摘もありました。出版社側の言い分も聞いてみたいです。


この企画を始めるきっかけになった菊池健さんのマンガ業界関連の日々のニュースをまとめるマガジンです。


矢野経済研究所のオタク調査で2.5次元ミュージカルのフォーカスはうれしい。確かに物語を漫画やアニメで予習できるので多少の言語の壁は超えられる作品といえそうです。

今週は以上です。引き続きよろしくお願いします。


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