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【北米エンタメニュースまとめ】早バレサイト更新停止、Funimationのアプリ終了とCrunchyroll値上げへ、「カグラバチ」海外ファンが単行本買って応援
日々の北米エンタメ市場のニュースなどのまとめです。拾い切れていないものもあるのでぜひリクエストお待ちしております。感想も歓迎です。
漫画の早バレ投稿者逮捕で海外の早バレサイトも更新停止へ
漫画雑誌などの発売前に雑誌を画像化してインターネット上などで共有する「早バレ」をしていたとして、著作権法違反容疑で2人が逮捕されました。この余波が海外の早バレサイトなどにも影響したようで、英語の投稿などで「更新が止まった」などの投稿がありました。
Some manga leakers on Twitter have already announced that they will no longer get Jump leaks on Wednesday which could indicate that their early source might be related to these arrests. https://t.co/7tZLepMIqk
— Manga Mogura RE (Manga & Anime News) (@MangaMoguraRE) February 4, 2024
というか、leakサイトをやっている人もX上とかで情報発信しているのですね。これでscanlationとかなくなるのかなーと思っていたら、早バレとはまた別のようでまたscanlationの情報発信をしているXのアカウントとサイトを見つけてしまいました。どうやらDiscoard上でデータをやりとりしているみたいです。
Funimationのアプリ終了、Crunchyroll値上げへ
とうとうこのときが。Crunchyrollに統合された動画配信サービスのFunimationですがとうとうアプリが閉じられるとのことです。しかもアプリ上で購入したデジタルコンテンツはCrunchyrollのアカウントに引き継げないとのことで、利用者からは反発が。「やっぱりみんなパッケージを買おう」という流れになっていました。
しかもあわせてCrunchyrollは利用料金を値上げ。その値上げ幅が非常に大きくて、独占企業の強さを感じさせました。
海外進出に成功したNAVERウェブトゥーン…IPOを控えて規模拡大
Webtoonが韓国から米国、フランス、日本へと広がり受け入れられていった過程がうまくまとまっている記事。Naver webtoonは上場を考えているようで、実際上場となれば一段とWebtoon市場の情報公開が進みそうでうれしいです。
「カグラバチ」海外ファンが単行本買って応援
先週、週刊少年ジャンプ連載中『カグラバチ』第1巻が発売されたのですが、海外の読者によるコミックスを買って応援しようというハッシュタグ #Bachiflex を使った声がけを知り見てみました。
— モミー 【少年ジャンプ+編集】 (@momiyama2019) February 8, 2024
色んな国の外国の読者からコミックスをゲットしたという報告。… pic.twitter.com/LTNx0AOeuz
新しいいい動きだなーというのとそれを公式がキャッチしているのが印象的でした。週刊少年ジャンプで連載中の漫画「カグラバチ」の単行本1巻が発売されたのを受け、日本語版を海外ファンが「Bachiflex」というハッシュタグをつけて購入して応援する動きがあるとのこと。カグラバチは第1話から英語圏中心に日本以外の市場ですごい支持が集まって毎回感想も多いです。(英語版の公式アプリで毎週同時配信)どうやらカグラバチファンは「 Bachibros(バチブロス)」と自分たちをよんでいるらしく、X上などでいかに面白いかを発信しています。カグラバチの海外人気、海外ファンの活動についてはこちらにすごくよくまとまっています。(アンケートまで出してくれるとはうれしい!!)
カグラバチミーム紹介
— マルチェロ (@Marcello0424) December 24, 2023
世界で大人気!と噂の少年ジャンプ新新連載「カグラバチ」のミーム紹介です。熱い海外ファンが多くミームが多様です。
「カグラバチおもしろいかも…」と思ったそこのあなた、We are Bachibros. になりませんか👐
画像を拡大して説明を読んでね!#kagurabachi pic.twitter.com/PoAW2UUSfw
この人気どこからなのでしょうかね?個人的にはBleachとかソウルイーターとかシャーマンキングとかの「刀×ダークファンタジー」の流れかなと思っているのですが。あと主人公がそこそこ「大人」なので子供が最前線で戦わなくてすむ。はやく腐女子に見つかってほしい。
NYCの教育局、「漫画」を発行へ
日本では漫画というと娯楽用だけでなく学習用としてもいいツールとされています。社会や理科の「学習漫画」は日本(そして韓国も)の伝統ともいえます。例えば米国では、長く「comics」はあくまで娯楽用であり、いつかは卒業していくものだと考えられていました。しかし最近はグラフィックノベルや日本の漫画が学校図書館などにも「教育的な効果がある」として導入されていきました。もともと子供向けには絵と文字で例えば偉人の業績を説明するような偉人伝はあったのですが、この度ニューヨーク市の教育当局が偉人伝の漫画を発行することになったとのことです。ドロレス・ウエルタ氏という労働運動家を取り上げています。ニューヨーク市の公立学校に配布されるそうです。
論文「日本の漫画購読をめぐる国を超えた衝突と対話」
非常に興味深い論文が発表されました。日本の漫画が世界で読まれるようになることで、いかに国を超えた衝突や対話を引き起こしているかをまとめたものです。特に歴史理解などの不十分さや違いから論争になることが多いとのこと。「僕のヒーローアカデミア」「ヘタリア」「鬼滅の刃」「ONE PIECE」などをめぐり、これまでいかに論争がうまれ、クリエイター側がどう対応してきたかの記録です。これからさらに日本の漫画が世界に受け入れられようとするとき、クリエイター側としていはこうした理解の差をどう対応していくかが焦点になりそうです。
ちなみに「SPY&FAMILY」ってどうなのでしょうかね。日本で「スパイ」というと、どうしても東西対立の最前線だったドイツを舞台にしたくなるのですよね。
今週はここまでー。引き続きよろしくお願いします。