日記
日々に思う
並んでいるものが好きです。
一番好きなのは色鉛筆が並んでいるところです。
それが、キレイでなくてもいいんです。いえ、キレイであったらなおいいんですが。色鉛筆なんて、キレイに並んでいるもののいい例ですよね。
ただ、使ってあって短くなっていたり、芯が丸くなっていたりしてもかまいません。
なんらかの(それが、余人にわからないものであったとしても)法則に従って並んでいるものが大好きなのです。
色の濃さや色味で並んでいる必要はありません。自分が好きな色順に並んでいるとか、長さが長い順に並んでいるとか、使う順番で並んでいるとか、とにかく意味がある順番に並んでいてほしい。
現在。私は図書館司書見習いです。
図書館では図書を左から右に配架します。
けれど、Yの家の本棚は右から左に並んでいます。もう、何と申しますか。幼いころからの癖です。もしかしたら、国文学好きの私は縦書き右から左の順番が無意識に好きだったのかもしれないです。
大学の頃、本を大量に持っていたので、並びきれない本を前後二列にして並べていたのですが、ある日、遊びに来た友達が、私がお風呂に入っている間にその後列だけ全部左から右へ並び替えるという悪戯をしました。
前列は特に何も弄っていなかったので、私が気付いたのは1か月以上経った後でした。
そんなふうに並べた覚えがないのに…。
という私に笑いながら。
今まで気づかなかったの?
半笑いで馬鹿にされて、私はブチ切れ、それから卒業までその人をうちに呼ぶことはありませんでした。
といっても、もともとそれほど仲が良くなかったのでうちに呼ぶほどではなかったし、さらには、遊びに来たのも、他の仲がいい友人に無理矢理くっついてきたからだったんですが。
ええ。気づきませんでした。
まさか、そんなに親しくもない人の家の本を勝手に持ち出して配架を変えるような人がいるとは思っていなかったし、言い訳をするなら、並べ方のルールはよく読むものほど前に。でした。
そんなことで、そこまで怒らなくても。って、思われるかもしれません。
けれど、前述したとおり、私は並んだものが好きです。
自分の法則に従って並べたものを、動かされるのは嫌いです。
しかも、大学時代の友人は同じく図書館司書を目指して司書過程をとっているひとでした。
読みもしないのに、人の神聖な書架を他人が弄るな!!!!
そんなヤツが図書館司書を目指すな!!!!
と、思った私でした。
せっまいアパートのせっまい書架ですが、大好きな本を詰め込んだ大事な場所です。図書館の配架のルールと同じくらいに大切なルールが私の中にはありました。だから、あまり親しくもない人に弄られるのは本当に不快でした。
それが、興味のある本があったから、読んでみたい。と、手に取ったという弄られ方なら、別に怒ったりしません。他の場所に返されたとしても、帰った後に直して終わりです。
けれど、明らかに悪意(ほんの些細ないたずら心ですが)を持ってやられたことに本当に腹が立ちました。
いえ。別に、その後も、友達止めたとかはないし、それを本人に話したこともないですよ。気が弱いので。
とにかく、何が言いたいのかと申しますと。
図書館の配架にはルールがあります。さらには棚担当の人の中にも独自のルールがあります。だから、それを否定せず、尊重したい。その上で、お客様に便利だと思ってもらえるように変更するときはちゃんと話し合って、納得して変化したい。そう思ったということです。
ちなみに。
私には納得できないルールでも、本が並んでいるのは好きです。
理屈ではなく。
何かが並んでいるのが好きなのです。