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乃木坂46 六期生に期待すること

 乃木坂46 六期生のオーディション応募期間が夏に終了し、年末ぐらいにはお披露目があると思われます。勝手ながら、期待することについて、書いてみます。


・これまでのメンバー

 直近の最新期生である五期生の特徴は、歌唱力に優れたメンバーが多いことでしょう。そして、お披露目も終わっていない段階でのいきなりセンター就任。『未完成は美しい』というオーディションのキャッチコピーとは裏腹な、完成度の高さが印象に残りました。
 四期生は高身長でスタイルの良いメンバーが多いですが、歌唱力はさほどでもなく、フレッシュさの方が強かったように思います。
 三期生は統一的な特徴はさほどないですが、大園桃子さんに象徴されるような、フレッシュさの要素が強かったのではないでしょうか。


・敢えて未熟さを

 アイドル商法としては、フレッシュさに重きを置くのが定番です。フレッシュを言い換えれば、未熟とも言えます。芸能活動歴がある者は忌避され勝ちですし、年齢も若いほど良いとする者も多い...実態はともかく、運営はそうした想定で動いているように見えます。

 また秋元康のアイドル商法とは、握手会による集金ばかり言われますが、
『未熟なものを敢えて客前に出して、成長物語として感情移入させる』
 ことの方が大きいと私は思っています。完成度が高くても、質が高くても売れるとは限らないことを十分に理解した上での慧眼でしたが、現在では握手会商法と一体化して捉えられてしまっています。

 結果、世間一般ではアイドルと聞くだけで「ああ...アイドルね」と質が低いと決め付けられる、ことも珍しくないのが実態でしょう。それは百も承知で、一部オタクにお金を落とさせるためにフレッシュ押し、未熟さ押しで押し通す、のが今までのアイドル運営のやり方でした。その方が手間も掛かりませんし、それで十分儲かるからです。


・五期生

 その中では乃木坂46の五期生は、やや異色の存在だったと私は思います。
 これが、秋元康の指示による中西さんのいきなりセンターデビューによるお披露目遅れと、それに伴っての研修期間の長期化による実力の底上げで、たまたまそうなったのか。
 ある程度世間的な知名度を得た乃木坂46が、次のレベルを目指すために方針を転換して、そうした資質を持っていそうなメンバーを集めたのか。
 どちらだったかは分かりません。

 また振り返ってみると、加入当初の五期生に対する反応は、総じて暖かいものだったものの、中西さんと岡本さんの一時活動自粛という事態もありました。
 これが、SNSネイティブ時代に育った新規メンバー達だからこそのミスだったのか。
 完成度の高さに対する反発の一環としてほじくられたのか。
 反発の表れだった可能性は低い(新メンバーの過去をほじくろうとするクソはいつでもいるので)と私は思いますが、運営の考えは分かりません。


・六期生の採用方針は?

 以上をまとめれば、六期生を選ぶ方針として、
「完成度の高いメンバーを加入させると反発があるから、今まで通り未熟なメンバーの成長物語にしよう」
「完成度が高くても、ファンは支持してくれるから、一般世間にアピール出来るだけの高いパフォーマンスと、成長物語を両立させて行こう」
 のどちらが運営の考え方なのか、ということが、私は気になっている訳です。

 私としては後者であって欲しいですが、どうなるかは分かりません。

 主張しておきたいのは、基本的にファンは、歌やダンスが上手いことを理由に忌避する…具体的には、
「ヘタな方がフレッシュで良かった、可愛かった」
 なんて言わない、ということ。いたとしても、そんな奴は非常に少ないです。
 良い歌、上手い歌、カッコいいダンス、美しいダンスを見せてもらえれば、喜ぶのが普通。自分の推しが何らかの強みを見せれば、グループ内での存在感が高まったり、後々の芸能界でのキャリアに役立つ可能性が高まることくらい、誰にでも分かります。
 またグループ全体としても、歌やダンスで高いパフォーマンスを見せることを、望まないファンもまずいないでしょう。歌番組等で様々な歌手、グループと並んで登場した時、見劣りして欲しくないのは当然です。

 「ヘタな方が良い」なんてことを言うファンも、上手い方がグループやメンバーに利益が多いことは分かっているはずです。しかし彼らには、それ以上に優先すべきことがあります。それを赤裸々に言うとすれば、
「俺が育てた、って言えないから、初めから出来る奴はいらない」
「握手会やミーグリで俺に媚びる以外に何の能も無い人形でいろ」

 と言うこと。ここまで露骨には言わないでしょうが、芯にあるものを言葉にすれば、こういうことでしょう。

 ただし乃木坂46ぐらいファンが多くなれば、こうした歪んだファンの存在は、ネット上で吠えている活発さとは裏腹に、実際は極めて小さいはずです。

 だからこそ新メンバーには、歌やダンスの基本的なパフォーマンスの資質の高い人を選んで欲しいし、デビュー前にも鍛えるための時間を設けて欲しい…つまり五期生の路線を継続して欲しい。それが私の希望です。


・まとめ

 とは言え、上記はあくまで私の考え。運営がどう考えているかは分かりません。

 実際は、五期生とて全員歌が上手くはなかったように、様々なメンバーが合格・加入することでしょう。完成度が高い、低いの一言で括れるわけもありません。
 そして、完成度が多少高くなろうが、世間一般での認知度や人気が高まるとは限らない。そうした現実を踏まえての微妙な舵取りが必要になります。そこには、私のような無責任ないちファンには到底分からない難しさがあるのも、想像ぐらいは出来ます。

 ある程度は長い目で見るつもりで、今後も応援して行くつもりです。もう受け入れられないと感じたら、黙って去ります。

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