RIZIN40の感想
さいたまスーパーアリーナで行われたRIZIN40。何年ぶりか思い出せないぐらい久し振りに、格闘技を生観戦しました。席も見易く、試合内容も充実していて、存分に楽しみました。
全試合見ましたが、いくつかピックアップして感想を。
・井上直樹vs瀧澤謙太
バンタム級グランプリの準決勝進出者だったことだけは知っていたこの二人の対決。当然それなりの期待はしていましたが、二人の力関係がどうなのかはサッパリ分からず、煽りVのみの情報でした。
試合展開としては、ブンブン振り回す瀧澤に対して、井上のジャブを始めとする真っ直ぐなパンチの応酬。瀧澤のパンチはほぼ当たらず、井上のパンチはかなりしっかり当たる状態。しかも井上はテイクダウンも取り、優勢に1Rを終えます。
2Rも井上がスタンド、グラウンド共に圧倒してアームロックでフィニッシュ。この日唯一のサブミッションでのフィニッシュは、MMAの魅力がタップリ詰まった試合でした。
結局煽りVで井上のお姉さんが言っていた、
「直樹のスピードに付いて来れない」
という予言通りの結果となりました。
この井上に、どうやって扇久保は勝ったのか、後でYouTubeの公式動画(あれば)を見て確認したいと思いますが、贔屓選手として、今後をチェックして行きたいと思います。
・AJマッキーvsホベルト・サトシ・ソウザ
RIZIN勢の四連敗で迎えたこの試合、恐らくサトシは勝てないだろう、と思いつつ見ていました。
特に、クレベルコイケの打撃がピットブルに通用せず(軽過ぎて全く脅威になっていなかった)、寝技に入ろうとしてもサッサと逃げられ、で完封された試合を見て、同じ展開になるだろう、と思っていました。
しかし、そうはなりませんでした。要因の一つは、サトシの打撃の力です。凄く巧いわけではなかったですが、威力はクレベルとは段違い(打撃音からの印象ですが)。しっかりと脅威になっていました。
そして、寝技を全く恐れずにグラウンドでドンドン仕掛けて来たAJマッキーのアグレッシブさが、二つ目の要因でしょう。
本来、いくら多少の脅威があったとは言え、スタンドでの打撃戦に徹した方が、マッキーにとってはリスクが少なかったはず。それをしなかったのは、判定の連続となった対抗戦を盛り上げようという意図だったのでは、と勝手に推測します。
例えそうではなかったとしても、常にフィニッシュを目指すその姿勢は、素晴らしいものです。
打撃への対応力と、テイクダウンやバックを取る力を示したサトシも素晴らしかったですし、対抗戦の中では最も肉迫した試合だったと思います。
・BellatorとRIZIN
Bellatorとの対抗戦はRIZINの全敗。私がよく参考にしているYouTubeチャンネル『MMA言語化挑戦中』で、「RIZINの全敗も普通に有り得る」と断言していたこともあり、驚きはありませんでした。
結果をざっと振り返ると。
ラバダノフvs武田は、武田が2,3Rを盛り返して意地を見せたものの、1Rに豪快に効かされた印象を覆すには至らず。
キムはあれだけテイクダウンされまくれば、勝つのは不可能。
扇久保は完全に圧倒され、フィニッシュされないのが精一杯。
クレベルは前述の通り、打撃をペチペチ当てるだけで全く脅威を与えられず、それではテイクダウンも含めて何も出来ず。
差を示されつつも、堀口vs扇久保以外は、内容としてはそこまでボコボコにされた訳ではない、とは言えます。同時に、ラバダノフ以外はしっかりコントロールされて余裕で逃げ切られた、とも言えます(マッキーは敢えてそれをしなかっただけ)。
個人的には、内容は悪くなかったけれどBellatorとRIZINにはかなりの実力差がある、と感じています。RIZIN勢の誰も相手にならないクレベルに対して、何もさせずに勝つのですから。ただこの点は、今後明らかになって行くでしょう。
・注文
文句としては、煽りVがやたらと長いこと、入場にダラダラ時間を費やす奴が多過ぎる、試合数が多過ぎる、という試合以外の部分です。K-1からの移籍発表した芦澤がダラダラ歌を歌って、その後皇治と低レベルな煽りトーク合戦(やんのかコラ、みたいなことを延々と言い合うだけ)をダラダラやるなど、時間のムダが多過ぎです。途中まであれだけ序盤フィニッシュ試合が多かったのに、何故あんなに大会の時間が長いのか。
お陰でメインが終了したのは22時過ぎ。あれだけアグレッシブに戦ってくれたAJマッキーの試合後、彼の目の前で1/3ぐらいの観客が大挙して帰って行く、という光景になってしまいました。
PRIDEの時代から、煽りVに時間を掛けるのが日本式といえばそれまでですが、そんなに後生大事に守るほど立派な文化でもないと思います。
・今後
メイウェザーに続いてパッキャオの金ヅルに進んでなるとは、正直バカだとしか思えないRIZINですが、上述の井上直樹が出る時はPPV購入を考えます。また、マッキーが出る時だけはU-NEXT加入も考えます。
まあ当然、どちらも相手次第になりますが。
UFCにあれだけ豊富な大会数があると、なかなかそれ以上は追えませんが、少しずつ追って行こうと思っています。
最後に、遠くから撮影したハビブ・ヌルマゴメドフの写真をどうぞ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?