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乃木坂46 アンダーライブのこと②

 乃木坂46の29thシングルアンダーライブ、感想続きです。以下、前回記事です。

 色々書いていてもまとまらず、もう一ヶ月近く過ぎてしまいましたし、やや記憶が薄れて来てるので、一人一人についての感想を書いて、最後に一言、で終わりにします。ここまで酷い自己満足記事もそうそうないことは自覚していますが、備忘録として書きますので、御容赦下さい。

各メンバー感想

・伊藤理々杏

 元々歌はしっかりしていたと思いますが、スター誕生でゲストに来た際には、私の印象よりも更に上手くなっていて、確かな成長を感じることが出来ていました。このライブでも、しっかりと支えてくれていたと思います。

 三日目最後の挨拶では、常に冷静な印象の理々杏さんにしては珍しく、感情を昂らせた言葉が聞けました。
 彼女の常に冷静な立ち回りは、正直、アイドルオタクの受けは悪いと思います。一つの特長でもある可愛らしい、大人になり切らない感のあるビジュアルも、スラリと高身長でスタイルの良いメンバーが多くなっている今の乃木坂では、却って減点材料とされている雰囲気すらあります。
 しかし、トボけた発言をするメンバーが多い乃木坂では、彼女の立ち居振る舞いは貴重ですし、歌の実力を活かさない手は無い、と思います。低年齢層向けのミュージカルや演技の外仕事が最近多い印象で、それはそれで良いとは思いつつ、もっとグループ内でも活躍の場が欲しい、と思ってしまいます。
 そんなことは本人や、ずっと彼女を応援しているファンの人が、一番思っていることのはずですが…

・金川紗耶

 まず度肝を抜かれたのが『My rule』でした。初日、金川さんにスポットライトが当たり、イントロと共にソロダンスが始まると、どよめきが起こりました。
 しなやかなダンスと抜群のスタイルによる美しさ、そして何より圧倒的な主人公感!
 終始ど真ん中でスポットを浴び続けるその様は、このダンスを見てくれ!、と言っているかのようでした。
 私はパフォーマンスはもちろんのこと、そうした演出を選択したスタッフからの信頼の高さを勝手に感じて、正直泣きそうになりました。本当に、素晴らしかった。

 他にも、『Route246』の冒頭ソロ歌唱、『嫉妬の権利』での爆発的なパフォーマンス、『命は美しい』でのキレまくりのダンス、等々…
 金川さん推しは大歓喜だったこのライブ、三日間会場で見られたのは、本当に幸せでした。

・北川悠理

 初日、客席が一番どよめいたのが、北川さんセンターの『サヨナラの意味』だったと思います。卒業の時に歌われることが多い、少し寂しさも伴う曲ではありますが、こんなに暖かい曲でもあるんだな、と思いました。
 加入当初の北川さんは正直、この子には不思議キャラ以外の何があるんだろう、と思っていましたが、スター誕生ぐらいからは随分変わった、と思います。歌も、ダンスも凄く上手くなりました。
 どんなことを考えながら活動しているのかは、やや分かり難い人ではありますが、ファンに全てを知らせる義理などありません。クイズという活躍の場もありますし、楽しみをみつけながら活動を続けて欲しいと思います。

・黒見明香

 昨年10月のアンダーライブは、学業の都合で参加出来なかった黒見さん。しかし、リハーサルには極力参加して、振りをしっかりと練習していた、との心打たれる話が雑誌で明かされていました。
 以前BLTでインタビューを受けた金川さんが、「乃木坂四期生の中で『美』のメンバーは誰か」と聞かれた際、黒見さんの名前を挙げていました。
 正直私は、「そう?」と思ったのですが、この日の黒見さんは、そのキリっとした目元もあって目力が素晴らしく、とても大人っぽくなったと思います。
 歌声は随分強いものの、やや一本調子な感はありますが、これまでの成長速度を考えれば、すぐに改善されることでしょう。これからが楽しみです。

・阪口珠美

 今や私の最も好きな曲となっている『Sing Out!』をやってくれたのがまず嬉しくて、サイリウムの電池カバーが外れて電池が落ちるほど、全力でクラップしてしまいました。
 そして三日目(たぶん)の、
「みんなで、クラップするんで~す」
 と言うあっけらかんとした煽りも最高でした。どうせならソロダンスもやって欲しかった。

 歌の安定感も出て来た感がありますし、優雅なダンスは金川さんとは違う方向への究極へと、近付きつつあるように思えます。
 歌番組では山下さんの代打としてフロントに入ることも多々あって、絶大な信頼が伺えます。それと選抜入りがリンクするかは分からない、と言うか関係ない、と言うのが現実ですが…

・佐藤楓

 初のアンダーセンター。そして、過去三期生でセンターを務めた岩本さん、阪口さんの時とは違い、今や半分以上が後輩の四期生、という状況。
 かなりの重圧を感じてはいたでしょうが、二日目、三日目での締めの挨拶では、これからも進み続ける意志と、現在の自分達に対する誇りとを、力強く語ってくれました。もっと周りを頼る人かと思ったのですが、良い意味で裏切られました。

 そして、定評のあるダンス。
 常に余裕を失わない和田さんや阪口さんと、爆発的な金川さん。楓さんのダンスは両方の良いトコどり、柔らかい時とビシッと決める時のメリハリが最も際立っている、と感じました。
 『届かなくたって…』のような曲のセンターでは、余裕がかえってそぐわなく見えそうなものですが、そうした時のキレの良いダンスは非常に曲に合っていましたし、柔らかい方が良い時(『帰り道』等)は柔らかくしなやかに、踊ってくれました。この辺り、さすがの経験値と感じます。
 また金川さん推しの私としては、アンコールでちょっと抱き合ってたり、ダンスも回を重ねるに連れてよりシンクロしていたような気がして、とても嬉しく思っています。

・佐藤璃果

 このライブでの璃果さんと言えば、『風船は生きている』。
 ちょっとはにかみ気味の笑顔が、超絶に可愛かったです。可愛い系にそれほど強い魅力を感じない私も見惚れるぐらい、とにかく可愛かったです(気色悪いこと言ってすみません)。
 ただその可愛さの下に、強烈な負けず嫌いや向上心を持っていると感じます。
 多分、可愛いと言われるだけではもう満足出来てないと思います。『可愛い』なんて言葉は腐るほど聞いて来たでしょうし、可愛い人だらけの芸能界では大した意味がないことは分かっているはずです。
 だいぶ前のブログで、
「皆さんの応援に対して、自分の輝きが追い付けていない気はするけれど」
 みたいなことを書いていたのも、その表れでしょう。

 しかし、人気的には悪くないですし、ある程度場所も与えられています。歌もバラエティ対応も、かなり良いと思います。それが突き抜けた武器になり切れているかと言えば、そこまででは無いでしょうが、その姿勢があればやがては他の武器も見付かる、身に付くと、私は勝手に思っています。

・中村麗乃

 『何度目の青空か』の歌い出しの貫禄、余裕が素晴らしくて、明るい希望を歌ってくれました。私は彼女が出演したミュージカル『October Sky』を見ましたが、あの劇中歌に比べれば、歌唱技術的には数段容易だったはずです。それもあっての余裕だったかな、と思います。
 そしてダンスも、高身長を活かした美しいダンスを見せてくれており、パフォーマンス力は三期生随一だと思います。
 舞台出演に加えて、最近はドラマにも出演しており、本当に頼れる先輩となりました。何より後輩にフランクに接してくれるその明るさも、グループにとって貴重です。
 以前は、二代目頭NO王では強ばった表情で泣いていた彼女が、三代目では堂々とティーカップの正当性を主張するのですから、変われば変わるものです。
 まだまだおバカも全開で行って欲しいので、期待しています。

・林瑠奈

 『君の名は希望』、うまいだけでなく、何か熱い感情が込められた歌が、素晴らしかったです。
 誰かに見つけてもらった喜び、誰かに認めてもらいたいという望み。そんなものを感じました。

 そして、以前はダンスが不得意な印象があったのですが、今や全く問題ない、どころか、身長が高いぶん見栄えが良く、凄く上手くなっている感もあります。
 Eテレの番組出演など、高校卒業を機に活躍の場が広がりそうですし、MCから急に話を振られた時に余裕で対応して見せたのも、頼もしさが増す一方。これからが楽しみです。

・松尾美佑

 私は金川さんを見る気でライブに行っていますが、その私の目をも時折奪う、そのダンス。
 情熱が爆発するかのような金川さんのダンスよりも、少し冷静な感じがしますが、これはこれで魅力的です。私は、やんみゆコンビで何か踊って欲しいと切実に思ってます。
 そして、三日目のWアンコールを呼んだ火付け役は、松尾さんの涙だったと思います。弓木さんや清宮さんに冷静にツッコんでいる印象が強いので、理々杏さん同様、驚きました。
 どんな悩みが今まであって、これからあるのか、詳らかには分かりませんが、あまり悩み過ぎず、周りに相談しながら活動して欲しいです。

・向井葉月

 最近、体調不良でミーグリを欠席する報が多いですし、レギュラーだった将棋番組もリニューアルに伴って卒業してしまい、少し心配です。
 どんどん綺麗になっていますし、このライブでの『命は美しい』でのダンスも、ただただ暴れていた時代とは見違えます。
 ドラマ出演も決まりましたし、元々舞台の出番は多い方です。とても繊細な性格だと思いますが、そうした出番を前向きに楽しんでして欲しいです。

・矢久保美緒

 直近で比較されやすい曲の『マシンガンレイン』を選ぶとは思わなかったので、その心意気にシビれました。
 パフォーマンスも、珍妙な動作をイジられた『ヒカリ太刀魚』時代とは隔世の感があります。
 ただ正直、まだまだパフォーマンスを強みとするまでには至っていないような気はします。
 それでもどんどん自信が付いて来て、全ての面で魅力が増しているように見えます。ラジオでの不幸大好きキャラや、MCでの有能さは、その表れだと感じます。
 何をするにも自信無さげだった子が、こうした成長を示してくれるのは、アイドルを応援する醍醐味だと思います。ただ乃木坂の場合、後から成長して来た子をきちんと評価しよう、というファンは少ないようですが…

・山崎怜奈

 誰かが急に泣いたりすると安易に卒業に結び付けるのは、ネットの嫌なところですが、確かに二日目、急に泣き出したのはビックリしました。
 三日目の『何もできずにそばにいる』の歌い出しも声が震えていて、泣き出すのかとヒヤッとしました。しかしそんなことはなく、最後までしっかり後輩達を支えてくれました。
 MCでのフォローはもはや名人芸、そうした有能過ぎる部分は、さぞオタク受けが悪いんだろうと思います。しかし彼女にはもう、そんな評価軸しか持たないオタクは不要でしょう。
 何より、『錆びたコンパス』で拳を一緒に突き上げられて、本当に嬉しかった。
 全体ライブでやるアンダー曲は、会場全体が強い思い入れを持ってくれるとは限らず、東京ドームでもやりましたが、一体感があった記憶はありません。
 またいつかアンダーライブで、絶対にやりたいです。
 もういつ卒業してもやって行ける山崎さんではありますが、あと少しだけいて欲しい、と勝手ながら願っています。

・弓木奈於

 私が乃木坂関連の番組で一番楽しみにしている『沈黙の金曜日』。毎回凄まじいポンコツぶりと瞬発力、積極性を発揮し、完全にバラエティキャラとなっていますし、そこが大きな強みなのは、今や衆目の一致するところです。
 しかし、そもそも歌に関しても実力は四期生配信ライブの頃から見せていましたし、ダンスに関しても長足の進歩を示しています。

 このライブでは、『制服のマネキン』が素晴らしかったです。
 初期ファンの間では伝説的な名曲扱いですが、私の中では単なる反抗期曲の一つでしかありません。しかしライブ、しかも少人数でのパフォーマンスを見て、かなり印象が変わりました。
 その中心にいたのが、弓木さんの凛々しいパフォーマンス。高身長なこともあって、制服姿が素晴らしく映えていました。
 煽りでワケの分からないことを言い、影ナレでは間違えまくっていたのと同一人物とは到底思えません。お見事でした。

・吉田綾乃クリスティー

 話し出すと相変わらずのホワホワですが、『その先の出口』、やっぱり活動歴を重ねた人が歌うと違うなあ、沁みるなあ、と思いました。
 経験がより深い歌を生むと思ってるので、吉田さんの歌をもっと聞きたいです。
 私が応援していた伊藤純奈さんが、アンダーライブの歌のコーナーを託すメンバーとして第一に挙げたのが、中村さん。続いて挙げたのが、吉田さんでした。

 確か本人は、それを聞いても意気込むでもなく、だった気がしますが、アンダーで鍛えたパフォーマンスは、46時間TVでの『三番目の風』でも、活きていたと思います。
 そして年甲斐もなく『フルーツバスケット』をに行った身としては、舞台もまだまだ見たいです。

・和田まあや

 今回、三期生、四期生が大活躍した(と言うか一期、二期は一人ずつしかいないのですが)ものの、頑張りが実を結ぶには、和田さんの導きが必要だったと思います。
 余裕とカッコよさを両立させるダンスはさすがですし、
「昔のアンダーライブに比べて熱が無い」
 みたいに言いがちな懐古ファン(お前自身の熱の問題だろ、と言ってやりたい)に冷水をぶっ掛けるかのように、四期生のことを認める発言、今の自分達への誇りを堂々と口にしてくれるその態度。
 正直、あまり得な役割ではないと思います。懐古ファンはそうした態度を決して歓迎しません(昔は良かった、とメンバーにも同意して欲しいだけなので)し、三期、四期のアンダーメンバーを応援しているファンが、彼女に感謝はしても、熱烈な応援に転じるとは思えません。
 和田さんが乃木坂にいるのは、本人がまだいたいと思っている、のが唯一の理由なのでしょう。
 しかし私にしてみれば、それで十分です。まだまだ共に歩んでくれると、勝手ながら信じています。

これからの応援

・最近の乃木坂46に対して

 箱推しで数年やって来た私ですが、最近、グループ全体を応援するという気持ちが少しずつ擦り減って来たように感じていました。以前は公式YouTubeで何度もリピートして見ていた『乃木坂工事中』も、一回見るだけになりました。
 1人を推していると、その推しの出番が明らかに少ない場合、全く同じ熱量を持って全体を見るのは困難です。それを公言して回るのは良くないですが、人情としてはそうなります。

 明らかな5期生へのシフトも、やむを得ないと分かってはいても、またこうやって新規メンバーで握手売上を稼ぐだけか、と思わずにはいられません。少しずつ完売が付いていた伊藤純奈さんが、四期生が入った瞬間に全く完売が付かなくなり、間もなく卒業して行ったのも、私にとっては記憶に新しいです。
 恐らく、アンダーメンバーを熱心に応援しているファンは、そうした状況に徐々に心が折れて行き、応援対象を人気メンバーに変えたり、グループの応援をやめて行くのでしょう。
 私自身も、いちいち公言なんかしませんでしたが、そうした道を辿る予感はハッキリと感じていました。

・アンダーライブを見て

 しかしこのアンダーライブのお陰で、グループを応援しようという気持ちが、かなり復活しました。
 アンダーライブは、選抜への恨みの場ではない。別の集団としてのアンチテーゼのようなものでもない。それが再確認出来たからこそ、だと思います。

 そしてもう一つ、将来に向けての決意が生まれました。それは、29thアンダーメンバーの全員が卒業するまでは、乃木坂46の応援を続けよう、ということ。

 私はオッサンなので、人間の熱中が永続することがごく稀なことを、身をもって知っています。乃木坂46のことも、この先ずっと応援し続けるとは限りません。応援は、無理してまでするものではないとも思います。
 元々、金川さんのことはずっと応援するつもりでしたし、グッズやミーグリにお金を掛けてまで応援するのは、これからも金川さん一人です。
 しかし、最高のライブを見せてくれたこのメンバーが、乃木坂46から旅立つその日までは、少し無理をしたとしても、何とか見届けたい。そんな気持ちが生まれました(その先は応援しない、という意味ではありません)。

 その決意すら、守れる保証もないのですが、今の時点での私の気持ちとして、ここに記しておきます。

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